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週刊アスキーで紹介されました。

読売新聞福島版で紹介されました。


 「あの熱は何だったんだろう」といまでも思う。1996年秋の市議選。いわきを変えるゾ市民の会が「出たい人より出したい人」として擁立した吉田泉さん(現衆議院議員)が空前絶後の6658票を集めてトップ当選を果 たした。お金も組織もない。あるのは熱い思いだけ。それでも市議になれることを証明した瞬間だった。
 泉さんは小野町処分場反対運動をしていたころ、ある講演会を聞く。
 「20万円と20人の運動員がいれば最下位を争うぐらいの選挙はできる。落ちてもいいじゃないか。20万円の小遣いを使ったと思えば。今の政治を許している限り、問題の解決はなく、そのツケは結局自分たちに回ってくる」
 それは新鮮な驚きだった。「やろうと思えばできるんだ」。そう思った。

 あのとき、泉さんは間違いなく市民の代表だった。「やっと、こういう候補者が出て来てくれた。金もないけどしがらみもない。関係はないけど自分のことだと思って応援しよう」。それまで声を上げることのなかった市民たちは、選挙資金の手助けになるようにとゾウのババールのTシャツを買うだけでは足らず、さらにカンパした。みんながTシャツを着て市民が手をつなぎあった。
 そして別の候補者は「時代に投票してください」と言い、名前の連呼を極力控えた。何かが起ころうとしていた。

 この秋、市議選が行われる。あれから10年以上がたったが、議会は淡々と行われている。市民も静かだ。声を上げるとレッテルを貼られ、「穏便に」の空気が普通 になった。市民と議会の間に横たわっている大きな意識のズレによる不信感は、怒りを通 り越してあきらめになっている。
 「無関心は罪」だと言われる。沈黙は肯定を意味する。もうそろそろ「長いものにはまかれろ」の意識を脇に置いて、動き出してもいいのではないか。動けば熱が起こり風が吹く。まずは「市議とは何か」を考え、立候補予定者に興味を持ち、向き合うことからだろうか。


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