●
第125号
●
クマガイソウ残し
●
直売所の現状
●
いわき青春座旗揚げ公演
●
DAY AFTER TOMORROW
子どものころ、クマガイソウはいくらでもあったね。それがスギを植えて下草刈りを5年やったから、あっても消えてしまった。それに道路ができて、車で来てみんな取って行っちゃった。持って行ったって、枯れっちまうのに。いま、よくよく山にはないね。
15年ぐらい前かな、ここの山からクマガイソウを持ってきて植えてみた。ちゃんと育て始めたのは営林署の仕事をやめて、うちのが亡くなって、それから。10年近くになっかな。話し相手はいねえし、よし楽しんで増やしてやっか、って思ってさ。
自分で研究したよ。土のことだとか、肥料だとか、根の剪定だとか。家の裏で育てて、裏山に移して広げている。半日陰がいいから、スギを何本か切って陽の光を入れて。ただ、移しただけではだめで、あとの手入れをしなければ何にもならない。子どもを育てるのと同じだ。
今年のクマガイソウは繊細な感じだな。茎が細くて葉も小さいから、花も小さい。去年は葉も花も大きかった。「花、咲いたっぺか」って見に来てくれる人に、「咲いてるよ」って言えるのがうれしい。ここの土地に適したものを育てて、みんなに喜んで見てもらえるのがいいね。
何株あるかって? 数えたことないからな。あと10年早く仕事をやめていたら、もうとっくにクマガイソウで山いっぱいになっていたな。この山全部をクマガイソウにするのが夢だな。だが、もう81だから。おれが死ねば、ここのはなくなってしまう。そんなもんだ。
当サイトに掲載の記事・写真等の無断転載を禁止します。
「日々の新聞」に関するお問い合わせは
hibi@k3.dion.ne.jp
までどうぞ。
(C)日々の新聞社
〒970-8036 福島県いわき市平谷川瀬字明治町83
TEL・FAX 0246(21)4881
│
日々の新聞
│
風の通 る家
│
いわきクロニクル
│
オンブズマン
│
情報
│
│
編集後記
│
田人お伽草紙
│
草野天平の頁
│
日比野克彦のページ
│
│
オリジナルショップ
│
定期購読
│
リンク集
│