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 劇団「いわき青春座」の旗揚げ公演「正直屋物語」が5月31日と6月1日、小名浜市民会館で開かれる。小名浜高校と湯本高校の演劇部のOG、OB、両校を高校演劇日本一に導いた児玉 洋次(ペンネーム・石原哲也)さんが中心になって昨年2月に発足した劇団で、1年前にプレ旗揚げ公演をした。旗揚げ公演のために新しい脚本を書き、演出もしている児玉さんに話を聞いた。



 プレ講演を終えた1年前に、旗揚げ公演の会場の予約をしました。「なるべく早く脚本を書いてほしい」と団員たちに言われながら、材料が見つからず、10月まで何も書けませんでした。
 いわき青春座は娯楽の演劇をつくるのが目標です。見て楽しい、大衆演劇を書きたいと思っていました。団員たちはなかなか脚本ができないことに痺れを切らし、暮れの忘年会までに完成させることを約束させられました。あれでもない、これでもないと、最後に残った候補が落語でした。

 小学生の低学年のころから毎晩、父親とラジオの落語を聞いていました。特に五代目古今亭志ん生が好きで、なかでも「抜け雀」が大好きで、教員時代に教室で生徒たちに、それに高校演劇の講習会でも「笑いっていうのはどういうものか」と「抜け雀」を語りましたが、まったく笑ってくれませんでした。
 待てよ。芝居でやれば笑ってもらえるんじゃないか。「抜け雀」の面白さを伝えてみたい、と思いました。古典落語はみんなの財産、著作権にはうるさくないと聞きました。あらためて志ん生の「抜け雀」を聞き、江戸の貧乏旅籠「正直屋」のバカ正直な亭主と口やかましい女房、ニートの総領息子を中心に、いろいろな登場人物を書き加え、ホームドラマ的な脚本を書きました。
 脚本は1カ月半ほどで書き上げ、約束通り、忘年会には団員たちに手渡しました。落語のエキスをもらっているので、面白い脚本に仕上がりましたが、落語からというのは後ろめたい感じもします。

 稽古は2月から始めました。団員は26人、それに特別出演者も3人いますが、常時、練習に来るのは15人ほどです。練習日にメンバーがそろわないのは覚悟の上。社会人の劇団はみんなそうです。まだ旗揚げ段階で未熟ですが、工夫を凝らせば何とかやりくりできるはず。それは今後、解決できる問題だと思っています。
 それより、団員が練習場の公民館や市民会館に集まって来るのが7時半から八時で、練習場は10時までですから、九時半には片づけをしなければならず、1回の練習は1時間半ぐらいしかできません。だから練習の進みはまだ6、7割、味つけはこれからです。
 とにかく客席のみなさんに笑って、泣いてほしいです。堅苦しくはしません。できれば「次も笑いたい」と言われるようにしたいです。
 小名浜を本拠地に、原則として毎年1本、新作を公演したいです。今年は9月に小名浜港の倉庫で開かれるアートポートでも、30分ほどの芝居をすることになっています。そうそう、団旗ができました。青春座ですから青地に白文字の旗です。

 いわき青春座の公演は5月31日が午後6時半、6月1日が午後1時半から、小名浜市民会館で開かれる。チケットは大人1500円(前売り1000円)、学生800円(同500円)。問い合わせは劇団事務局080(5578)1401。



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