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幼いころ、体の中にはたくさんの小人が住んでいると思っていた。たぶん雑誌「幼稚園」や「小学1年生」などに載っていた人体図のせいで、心臓や胃や腸などいたる所に働く小人が描かれていて、「きみたちが寝ている間も小人たちは働いています」という説明がされていた。
小学校の理科室に置いてあった人骨模型は、自分にもこれと同じものがあると思うと不思議で、思わず顔や手をさわって確かめてみたりした。そのうちに血液やホルモン、神経などの働きを学び、ホメオスタシス(恒常性)という言葉も知った。体の中には生化学工場があって、微妙なバランスを保っている。「ミクロコスモス」。そう思った。
呼吸をして、心臓が動いて、血液が全身を巡って。病気になると、普段、まったま無意識な“ミクロコスモス”を意識する。ご飯を食べて、歩いて、トイレに行って、ぐっすり眠って。そんな日常ごとに生きていることを実感し、うれしくなる。そして、結局、人は生まれた時と同じように裸のままでしかないことに気づく。
病気になった時、どんな医療を望みますか。
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