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女性の品格

 記者3年目のころ、講演でいわきを訪れた増田れい子さんにインタビューしたことがある。女性学の講座が盛んに開かれていたころで、女性記者と男性記者の違いについても尋ねた。
 増田さんは「記者をしていると、男性は3度ぐらい取材で死にそうな目に遭う。でも、わたしはなかった。その分、女性のわたしでなければ書けない記事を、自分に強いた」と、にこやかに話した。
 そのころ、女性学では「なぜ女性だけがお茶をいれるのか」などと語る、肩に力の入った女性講師がいた。増田さんが記者になった時代はもっともっと男性社会で、窮屈な壁にぶち当たることも多かったと思うが、しなやかに自然体で生きてきた。
 2007年に1番売れた『女性の品格』の著者、坂東眞理子さんもそう。仕事を持つ女性として感じたさまざまな壁を、1つ1つ坂東流で乗り越えてきた。その体験を基にまとめたのが『女性の品格』で、特に仕事を持つ女性に仕事との向きあい方、暮らし方、生き方などを伝えている。
 坂東さんがこの本を書いた理由の1つに、女性が社会に出て活躍するなかで、男性と同じように組織にどっぷり浸かって肩書きにこだわり、権力志向になったりせず、女性の価値観を社会に持ち込んでほしいという思いがある。
 まったく同感で、女性が社会に出ていく意味はそこにあり、それによって社会は変わる。
 
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