| 夏井 芳徳 |
『日々の新聞』第124号(2008年5月1日付)の1面
には、「行政力」についての『日々の新聞』記者の主張が掲載され、その中では「人間力」という言葉が2度にわたって用いられていた。
ところで、この「人間力」とは一体、どのような力のことをいうのだろうか、ここで少し考えてみたい。
一般に、「人間力」は「人間としての総合的な能力」などと説明されるが、これでは漠としてよくわからない。正直言って、「人間力」という言葉は極めて意味が取りづらい…、やたらと広い意味を持ち、また、どこかに曖昧な部分を含む言葉なのだ。
ところが、この「人間力」という言葉が最近、ビジネスや教育、さらには、まちづくりなどの分野で盛んに用いられるようになっている。
ビジネスの分野では、「人間力」という言葉は「相手の心に働きかけ、人を動かすことの出来る力」などと説明され、また、教育の分野では「人間の知力、体力、気力、実践力、コミュニケーション力が総合されたもの」などと定義され、さらに、まちづくりの分野では「課題を解決し、新しい時代を切りひらく、たくましい力」などと解釈されており、これらの説明や解釈だと、「人間力」という言葉の意味を具体的にイメージすることが出来る。しかし、これらの説明や解釈は、何となくポジティブで生産性に富み、それぞれの分野で特に必要とされる部分のみが強調され、そこだけを取り上げ、巧みに用いようとする傾向に走り過ぎているように思われる。「人間力」という人当たりのいい、重宝な言葉を自分たちの都合に合わせて用いているような印象を受けるのだ。
そもそも「人間力」というのは、人間の性格や感性、心情、嗜好などをも含む総合的な力のことであるはずで、この点を踏み外してはならないと思う。
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(いわき明星大学人文学部
非常勤講師)
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「日々の手帖」の創刊号がやっと完成しました。いわきの先取り情報に特化した4ページです。これから試行錯誤しながら充実させていくつもりです。
「日々の新聞」はレビュー紙なので、予告記事や先取り情報はフリーペーパーや地域紙に委せておけばいい、と思っていました。しかし読者から「市内の情報が網羅されているペーパーはないものか。どこも中途半端」「市内で何をやるのかが知りたい」との声を聞き、発刊を決意しました。
「日々の手帖」の特徴はジャンル別ではなく日付別ということです。ゲラ刷り段階で、こんなアドバイスをいただきました。「コンサートか展覧会かが一目でわかるようにタイトルの前にアイコンのようなものを付けたら」。今回は、編集作業が押せ押せで間に合いませんでした。次号に生かしたいと思います。これからも温かい目で見守ってください。
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