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イラスト 若松 光一郎  
 鎌田 吉一

 131号。1990年に市職員がアイデアを出し合った「いわきCOSMOS計画」というものがあったと記事にある。いま、そんな動きが存在したことを知る市民はどれだけいるだろう。ことほど左様に単発な動きが単発なまま収束し、その成果 が継承されないまま、また次の動きが起きる。市レベルでも地区レベルでもそうだ。
 だが、たぶんこれは「いわき」だけの問題ではないだろう。全国津々浦々、誰かが何かをやり、うまく繋がらないまま、消費社会の中で商品のように消費され、終わる。
 「日々の新聞」に期待したいのは、それらの動きの底流を探り、本質を浮上させ、個々を深い処で連関させる言葉だ。
 例えば、欧米にある地域スポーツクラブの設立を目指す「いわきクラブ」の紹介。例えば、小川地区の当直医に徹して逝った草野二郎さんの紹介。この記事には伸びやかにひらいてゆく「言葉」の契機がある。いわきにこんな人もいたんだ。
 「中央」の「文化人」や、かつて中央や外国にいた人が、ご当地「いわき」に何らかの御説を垂れるという構造を追えば、言葉はすぐにスノッブになる。中央も地方も、外も内も、記号に過ぎないからだ。
 中心は偏在し、世界は多層だ。だから「ここ」がそのまま「どこか」にならなければ、こころもからだも生き生きと動かない。停滞しているのは世界でも「いわき」でもなく、重なり合った次元をうまく整序し連関できないでいる「言葉」の方なのだろう。
 ここに踏みとどまり、ここを切り開き、ここを生きている「今」の暮らし人が、まだまだたくさんいるだろう。そんな「言葉」を発掘する紙面 を「日々の新聞」に期待したい。
(庭園管理植吉)

 NHK大河ドラマ「篤姫」での安藤信正の出番はたった2回でした。中村梅雀が演じた大老・井伊直弼と比べると優柔不断で、篤姫に気合いを入れられる頼りのない老中として描かれていました。
 「坂下門外の変」のシーンでの情けない様子は、そのあとに上がった「背中に傷を受けるとは、武士の風上にも置けない」という非難からかもしれません。直弼の「安政の大獄」を否定した穏健派で、幕末の政局安定化に努めた無難な老中、というのが信正の一般 的な評価ですが、坂下門外の変のあとに幕府の権力者として包帯姿でイギリス公子と会見する意地も見せています。信正はおそらく、派手さはないけれども、状況を冷静に判断できる組織型の能吏だったのでしょう。
 篤姫紀行で映し出された平のまちや松ヶ岡公園にある信正の大きな銅像。これをきっかけに、信正のことを知ろうとする人が増えてくれれば、と思っています。

(編集人 安竜昌弘)



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