第420号

 特集 戦後75年  原子爆弾が投下された広島

 この夏、終戦から75年を迎えた。昭和20年(1945)8月、広島と長崎に原子爆弾が落とされた。いま、いわき市内で被爆者健康手帳を持っている人が11人いる。月日の流れとともに、その数は減っているという。被爆者健康手帳を持つ、徳永真弓さん(81)と鈴木昭雄さん(81)に原爆が投下された日のことなどを聞いた。

徳永 真弓さんのはなし

 徳永さんは広島で生まれ、小学1年生の夏に終戦を迎えた。父は前年に戦死し、母とふたり暮らし。8月6日、母は勤労奉仕のため朝から広島の中心部に出かけた。そのあと空襲警報が鳴ったが解除されたため、いつものように鞄を背負って小学校に向かった。

鈴木 昭雄さんのはなし

 いわき市平薄磯の災害公営団地に住んでいる鈴木昭雄さんは小学1年生のときに広島市内から4km離れた府中町で被爆した。学校に登校して教科書を机に入れていたときだった。「ウゥーッ」という飛行機のエンジン音、「ピカッ」という閃光、ドドドドドーンという凄まじい爆発音が襲ってきた。

 記事

新型コロナウイルスのこと(8)

 いわき市医師会長 木村 守和さんのはなし


メトロノーム

磐城高校の甲子園
 2020甲子園交流試合に出場した磐城高校は、国士舘高校(東京)と対戦し、4-5と惜敗した。コロナ禍によってめまぐるしく変わる状況の中で、メディアは「よくもこれほど」とあきれるほど、磐城高校と木村監督を追いかけた。さまざまな動きや磐城高校の甲子園での戦い方を踏まえ、木村監督転任の背景と一連の動きで感じた違和感についてまとめた。


わたしの本棚

『ダウントンアビー クッキングレシピ』
  アニー・グレイ 著

 イギリスの人気テレビ番組の公式レシピ本。1912年から1925年までのヨークシャー伯爵クローリー家で出された料理が、文化的背景や洒脱な会話も含めて収められている。その書評的紹介。


古関裕而と仲間たち

久之浜第一小の校歌

 久之浜第一小学校の校歌は昭和28年(1953)、創立80周年記念に、同窓生で歌手の霧島昇に制作を依頼して作られた。作詞は西條八十、作曲は古関裕而。その年の8月には、霧島がコロンビア楽団をひきつれ、小学校で校歌お披露目の発表会が開かれた。

 

 連載

戸惑いと嘘(54) 内山田 康
見えない過程(2)


阿武隈山地の万葉植物 湯澤 陽一
(17)キキョウ


地域新聞と新聞人⑯ 小野 浩
成人式のはじまり


もりもりくん カタツムリの観察日記⑤ 松本 令子
スペアミント


ぼくの天文台 余話(1)
本籍地への思い

 7月21日に急逝した粥塚伯正さんが記した160回をたどりながら、その思いや周辺を「余話」として紹介する新企画。

 

 コラム

ストリートオルガン(154) 大越章子
2020年の夏
「あなたはどう生きてきましたか」の問い