第490号

 特集 一枚の礼状から  土井晩翠のはなし

いわき市で暮らす中西好信さん(98)が大切に保管している英文学者・土井晩翠からのはがき。それは、大堀村田尻地区(現在の浪江町)の開墾事業の責任者だった好信さんの父・好蔵さん、そして浪江と晩翠との交流を表すもの。「荒城の月」の作詞者としても知られる晩翠の人生を振り返りながら、晩翠の浪江町への訪問や好蔵さんのことなどを紹介する。

漢文調で力強い詩。外国文学も翻訳する
つちい質店の長男
和製英語のバンスイさん

空襲で屋敷と3万冊の蔵書を失う
「つちい」から「どい」に
晩翠草堂

戊辰戦争の悲劇を思いながら
「荒城の月」のこと

藤村と「藤晩時代」を築く
詩人として

依頼があれば快諾
校歌のこと

橋の渡り初めに祝いの歌を詠む
土井晩翠と浪江町

田尻を開墾し、その地に生きる
中西好蔵さんのこと

 記事

「海の日アクション2023」と「福島円卓会議」で出た意見

福島第一原発の敷地内のタンクにためているトリチウムを含む汚染水の海洋放出を政府がこの夏に予定しているなか、2つの催しが行われた。そこでのさまざまな意見を紹介する。

なにがおこるかわからない
東京大学名誉教授 鈴木譲さん

海に入れられない
小名浜地区労働組合協議会議長 田久祐一郎さん



鎮魂歌 なんのための練習なのかを問い続ける
元高校教諭 野球指導者 相原登司輔さん 享年75

 連載

阿武隈山地の万葉植物 湯澤 陽一
(84)ノイバラ


パンドーラーの箱(16) 福島の海から考える 天野 光 
トリチウムの生物影響90の海洋放出


木漏れ日随想(3)佐藤 晟雄
私の夢の朗読会

 コラム

ストリートオルガン(182) 大越 章子

ベニシアさんのおくりもの
自然にやさしく心地いい楽しい暮らし