東京の上野公園で「スタチュー写生大会」を行いました。スタチューとはStatue(像)のことですが、ここでのスタチューは生身の人間が像のふりをして、動かないで立ち続けるパフォーマンスのことです。ヨーロッパの街には公園などに彫像、銅像などが多くあり、そんな中でスタチューパフォーマーたちが、全身真っ白とか、金属色になっているのをよく見かけます。秋晴れの週末に日本を代表するスタチューパフォーマ5人が上野に集結して、モデル台に立ちました。しかも、その周りにイーゼルを立て、通
りすがりの人たちが誰でも写生できるうえに、東京藝術大学の学生が指導してくれるという、世界初の試みです。
スタチューを見た人たちは「えっ? 人間?」「ロボット?」「中に人間が入っている?」などと興味を示してきます。スタチューの指先が少し動いたりすると、驚いたりします。上野公園には親子連れ、外国人、若者、年配者らが、杜の中でのんびり過ごしたり、美術館へ、動物園へ、お花見に、みなさんそれぞれの目的でやってきます。
多様性な社会の形成を目指す現代において、誰をも排除しない上野の空気感こそが、上野の魅力だと考え、次世代の社会のありようを上野で実感してもらおうという活動「UENOYES」が今年から始まりました。その活動の一環が「スタチュー写
生大会」です。この他にも、路上生活経験者らがメンバーのダンスチーム「新人Hソケリッサ」や、東北の玄関口である上野として、東日本大震災後に東北各地と行き来しながら製作活動をしているスペインの作家、ホセ、マリア、シシリアさんの作品、想起の力で未来を「アクシデントという名の国」の展示が、国際子ども図書館で行ったり、盲学校と交流を重ねてきたアーティストが公園の広場で、その仲間と発表会を行ったり、インドネシアのカキリマという屋台をインドネシアの人たちと一緒に作りながら、互いの国のことを話したりとか・・・。盛りだくさんなイベントでした。
公園全体にこの日は大きなバルーンが浮かんでいて、参加した人たちには風船も配られました。UENOYESの活動は年間通
して行われていますが、その活動を紹介するバルーンデイズは11月にも、行う予定です。ぜひ上野に来た際にはチェックしてみてください。
|