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 市民フォーラムは4月29日に開かれた。埼玉県済生会栗橋病院副院長の本田宏さんの「医療崩壊はこうすれば防げる」と題した基調講演、それに小高病院を守る会事務局長の高野逸夫さん、前共立病院副院長・看護部長の藤枝弘子さん、いわき市医師会副会長の松 博光さん、そして本田さんをパネリストに「STOP 医療崩壊〜市立病院が本当にヤバい!」のテーマでディスカッションが行われた。



 「公立病院の2割は再編計画」。きょうの新聞にそう載っていました。単なる病床の削減なら、地域崩壊は進みます。市民がわかって動かないと、何も変わりません。市民病院がなくなった地域のマンションを買いますか?病院はインフラなのです。
 わたしは安積高校から、たまたま弘前大学医学部に進学しました。卒業後、東京女子医大で腎移植、肝移植の研究に携わり、1986年には沖縄の女の子の移植のため、ボストンに行きました。当時のアメリカの医療はいまの日本より人も金も多く、日本は30年以上遅れていると感じました。89年、済生会栗橋病院の外科部長になりました。臓器移植は日本では進歩しないと諦めました。
 それから365日・24時間、ほぼいつでも連絡がとれるようにしている状況です。待機料など一切ありません。98年、橋本内閣の時に医療制度改革を決めた。その時、医療費を削減するなら医療は崩壊すると肌で感じていましたが、どうして崩壊するのか説明できませんでした。そして医療制度研究会で勉強を始めました。
 2002年、朝日新聞に「ミス招く医療システムの病理」と題したわたしの原稿が掲載されましたが、まったく反響はありませんでした。日本人は正しい情報を知らないから、反応しないし、立ち上がれないのです。
 その年、日本経済新聞に海外からの日本駐在員の本音が掲載されました。「3時間待って3分診療、入院は大部屋。日本の病院はあまりに国力に見合っていない。いざ病気になった時、日本の病院にはかかりたくない」というものでした。
 2004年には医師不足のわたしの原稿が再び、朝日新聞に掲載されましたが、やはり反響はありませんでした。いくら正しいことを言っても、自動的には広がりません。だから、わたしは全国を回って講演し、さまざまな番組にも出演しています。
 だれか何か、自分のできることをしないと日本はつぶれてしまいます。議員も正しい情報を知っているわけではありません。正しい情報がないなかで、医療崩壊は加速の一途を辿っています。このままでは医療崩壊ばかりか、日本が崩壊してしまいます。食い止めるのは国民の社会的責任です。
 医療は一端、崩壊すると、なかなか戻りません。スタッフが集まっても、チームワークが必要だからダメで、連続性が必要です。いつでも、安く、高品質(安全)は日本の常識、世界の非常識です。
 日本の医療崩壊の原因は低医療費と医師数制限です。お金を出していないから赤字なんです。警察も消防も自衛隊もつぶれないのに、なぜ病院だけつぶすのでしょう。世界でも物価の高い日本なのに、医療費は先進国で1番安く、逆に自己負担は高くなっています。赤字だからと市民病院を民間に委託すると、なくなってしまいます。
 例えば、高速道路で1キロおきに両側にある緊急電話機。1台250万円です。日本は胃がんで1カ月入院して120万円。お産は日本で30万円、アメリカは400万円。日本で人の命はもりより安い。
 それから医師数。昭和23年に定めた標準を満たしている病院は北海道・東北で50%、関東で77%、近畿で87%。医師の偏在なんて大うそで、日本では四十五万人の医師が必要で、二十万人不足している。OECD(経済協力開発機構)平均より14万人不足しています。日本の医師数は世界で63位 です。
 1983年、当時の厚生省保険局長の吉村仁さんが「医療費が増え続ければ国家がつぶれるという発想さえ出ている」と医療費亡国論を発表し、医師を増やさなければ医療費が減ると、この直後から医師数削減の道をたどっています。それに2004年の臨床研修医制度のスタート。これも医療費の削減を意味します。
 日本の20代から59歳までの医師は週に平均60時間以上働いています。イギリス、フランス、ドイツでは週六十時間を超える労働は20代の医師にも見られません。医療者の数をアメリカのボストンの病院と比べても、300床規模で日本の国立病院の医師数は10分の1、看護師数も7分の1で、ほかにボストンの病院には秘書、ハウスキーパーなどもいます。
 日本では看護師も少ないし、勤務医は何役もこなさなければなりません。知識、技術、心、説明、精神性、ユーモア、リーダー、指導、気力・体力が求められますが、生涯賃金は大手のサラリーマン以下です。手術などでは予想外のことが起き、医療にも不確実性があります。犠牲者が出ないように人を増やして改善しないと、医療崩壊は進みます。
 犠牲のない献身こそが真の医療奉仕に繋がりますが、日本では医療奉仕には個人の犠牲が前提です。
 マーティン・ハーサー・キングが「世界最大の悲劇は善意の人の沈黙と無関心」と言っています。政権交代のない民主主義は民主主義ではありません。政権交代は国民の義務です。日本人は庶民から市民になりましょう。いまこそ真の維新の時です。政治は国民がどう税金を使ってもらうかを決めるものです。







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編集後記田人お伽草紙草野天平の頁日比野克彦のページ
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