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■科ごとの 一次輪番が あれば
 共立病院救命救急センター長 小山 敦さん


 共立病院の救急は平成14年4月に、一次、二次ゾーンと三次ゾーンを分離してリニューアルオープンしました。一次・二次は内科と外科の医師が2人ずつ、それに小児科の医師が1人で対応していますが、医師が減っているなかでかなり厳しいです。三次は専従の医師が四人と研修医ですが、休日・夜間は2人で、残りは原則オンコール体制です。
 問題は救急車が必要ない患者が多いことと、1、2人の医師しかいない診療科が連日、時間外に呼び出されていることです。専門科ごとの一次輪番制など、何らかの努力が必要だと思います。二次医療機関でも専門常勤医がいない科への救急搬送は難しく、どうしても搬送先が決まらない患者は共立で引き受けています。
 平成18年に神経内科の3人の医師が大学に引きあげてしまいましたが、脳血管障害で運ばれてくる患者数は減りません。できれば神経内科の医師がいる病院に搬送していただきたいのですが、いわきは神経内科の医師が少ない。それで共立では内科の医師に持ち回りで診てもらっています。
 3月から呼吸器外科の医師がいなくなり、呼吸器外科はオンコール体制もとれなくなりました。共立病院だけでなく、いわき市の勤務医の数が減っています。今後もその傾向は続くと思われ、いわきの救急医療はあちこちにほころびができていて、抜き差しならない状況にあります。
 もちろん必要な時は救急車を呼んでください。でも救急車の出動要請の4割は軽症です。



■一次救急は かかりつけの 医師に
  常磐病院院長 江尻 友三さん


 昼間は開業医も救急患者に対応するので、常磐病院に搬送されてくる救急患者の7割は時間外です。救急医療を頑張れば頑張るほど、専門外も診ていかないといけなくなります。医師不足のなかで、普通 に勤務した医師が当直して救急患者を受け入れ、翌日はまた普段通りに診療しています。
 一次救急の患者の診療は、かかりつけ医ができないのか?と思います。共立病院は二次輪番病院でもあり、18ある二次輪番病院で患者を一番多く受け入れているのは共立病院です。
 一次救急医療での実態はどうなっているのでしょうか?
 二次輪番病院のほとんどが1人の当直医が担っています。二次輪番病院は二次輪番日のみ救急患者を受け入れればいいのではありません。それに、すべての二次輪番病院が同じようには対応できません。


■搬送した 四割は 軽症患者
  市消防本部救急係長 水野 浩さん 


 救急車の出動件数は平成17年の12751件をピークに年々減っています。21年は11251件で、搬送したのは10227人でした。そのうち死亡が130人(1.3%)、重症が1257人(12.3%)、中等症が4839人(47.3%)、軽症が3990人(39%)です。
 年代別に見ると、小児の七割は軽症で、逆に重症は3%。なかには「授乳中に泣き出した」などの理由で救急車を呼ぶケースもありました。成人では5割が軽症、重症は1割。こむらがえりや二日酔い、テレビを見ていて手がしびれたなどの理由もありました。
 お年寄りは5割が中等症、1.5割が重症で、骨折や窒息には日ごろから気をつける必要があります。朝早く急いでトイレに行ったりしない、すべりやすい靴下ははかない、自宅の段差をなくすなどを心がけることが大事です。
 出動したものの搬送しなかったのは、不眠症で寝られない、凧が電線に引っかかった、塗料が皮膚についたなどです。


■いわきでは 安心して 暮らせない
  村岡福祉医療総合研究所所長 村岡 寛さん 


 いわきはいま、安心して暮らせないまちになっています。勤務医が疲労困ぱいし、燃え尽き症候群になっている方もいます。なかなか安心安全の医療、救急医療は見えません。
 そのなかで地域完結型の救急医療を目指していわき型ERを確立すること、それに共立病院が救急管制塔機能の役割を果 たすことが課題だと思っています。







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