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 いわき市の昨年度のデータによると、119番の連絡を受けて救急車が現場に着くまでの時間は平均約8分。それから容態を確認して救急車に乗せ、受け入れ病院を探して搬送を終えるまでに、連絡を受けてから約33分かかっている。時には患者を乗せて3、40分止まったまま10軒近い病院に連絡して、それでも受け入れ先が決まらず、共立病院の救急救命センターに運ぶこともある。
 背景には病院の勤務医不足がある。いわきは個人開業医の数に対して病院の数、そこに勤務する医師の数が少ない地域。個人開業医のほとんどは診療と生活の場が違うため、時間外は診療所にだれもいなくなってしまう。救急車で運ばれる患者の約4割は軽症で、本当なら自宅から近いかかりつけ医に診てもらえればいいのだが、夜間は特に難しい。
 そのため救急隊は近くの病院に受け入れ先を探すが、病院によっては「きょうの当直医は整形外科医で内科の患者は受け入れられません」などと断られてしまう。整形外科の患者で整形外科医が当直医だったとしても「レントゲンが撮れないので」と断られることもある。二次救急の輪番病院になっていても、受け入れ体制、実際に受け入れている患者数には差がある。
 共立病院には正面玄関わきの休日・夜間の出入口から左に入ったところに休日夜間急病診療所がある。平日は午後10時から12時まで、休日は午後1時から12時まで、医師会の当番の医者が診療にあたっている。しかし共立病院内にあるため、その存在はわかりにくい。休日・夜間の出入口に矢印のついた看板を新たに置いてみたりしているが、利用患者数は横ばいだという。

 病院の勤務医不足で受け入れ病院が決まらない患者を受け入れているのは、共立病院の救急救命センターといわき草木台総合クリニック。草木台総合クリニックは1年半前に草木台に開院し、外来と24時間救急診療を掲げ、救急隊からの連絡が入ると、なるべく患者を受け入れるようにしている。
 そうしないと、受け入れ先の決まらない患者がすべて共立病院の救急救命センターに運ばれ、医師たちは疲れきって、本来担わなければならない三次救急が弱体化してしまうと考えているからだ。一次、二次救急の診療はほかの病院でもできるが、三次救急は共立病院でしかできない。
 何軒も断られた患者が草木台総合クリニックに運ばれてくる。一次救急が主体のクリニック。診察や検査などをして手に負えない場合は、画像診断などの資料をつけて、ほかの病院に患者を運ぶ。
 一次救急がいわきのなかできちんと機能すれば、病院の勤務医師不足のなかでも救急体制は機能するはずなのに、それができない現状がある。

 いわきの医師数は少なくない。ただ個人開業医と勤務医の数のバランスが悪いだけだ。それなら開業医、勤務医関係なく、それぞれがいわきの地域医療で何ができるかを考えていくことが大事だ。医師を含めたいわきの医療資本を結びつければ、病院の医師不足で崩壊しつつあるいわきの医療を、ある程度建て直すことができる。
 「かかりつけ医をちゃんと決めて、日ごろから『夜や休みの日に具合がわるくなったらどうしましょう』と、かかりつけ医に聞いておくことが大切。例えば、具合が悪くて夜、電話をして『診ません』などと言うのはかかりつけ医にならないから、違う医者を探した方がいい。医者なら初期医療はできるはず。そして、どうしてもという時に救急車を呼べばいい」。ある医療関係者は言う。
 受け入れ病院が決まらず搬送が遅れて、救急車のなかで患者が亡くなってしまうなどという最悪のことが起こらないように、市民の目線で救急の体制を考えていく必要がある。いまの医師不足のなかで、共立の救急救命センターの医師たちが医局に戻るという事態も考えられなくはない。







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編集後記田人お伽草紙草野天平の頁日比野克彦のページ
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