共立病院の救命救急センターは平成14年4月、日本医科大学の医局から派遣された医師たちが専従して、リニューアルオープンした。救命救急センターは緊急かつ重症な患者さんを診る三次救急に限定しているが、救急車で共立病院に運ばれて来たすべての患者さんをわれわれが診ている。
一つの目安だが、一次救急は患者さんが歩いて帰れる程度。二次救急は入院が必要な可能性はあるが、命がどうのこうのではない状態。例えば小さな骨折とか盲腸とか。共立病院に歩いて来たり、自家用車で来た場合は、各科の医師が当番を組んで診療している一次、二次救急で対応し、必要なときにはさらに専門医が診療する。
救命救急センターの医師はいま5人。4人でスタートして、7人、8人という時もあったが、いまは救命救急を1年やってみたいという院内の医師と研修3年目の医師を含めて5人。夜は2人で対応している。夜や日曜の日勤の医師1人あたりの日数を考えると、8人の医師が必要な計算になるが、研修医も使って何とかマンパワーを確保している。
いわきの救急事情はひどい状態。何軒も病院を回って共立病院に来る場合があるし、10軒近く連絡を取っても受け入れる病院がなくて、最終的に共立病院で受け入れる場合もある。原則的には三次救急だか、共立病院は昔から、どんな患者さんも診るという姿勢でやってきたので、臨機応変にしている。
救急隊から受け入れ要請が来ても、患者の容態からよその病院でもいい場合には「もう少しほかの病院を当たってくれませんか」と言うので、市民からの苦情もある。ただ、時間がかかったために命を落としてしまったという事態は避けている。
二次救急の病院がまったく救急車を受け入れていない、というわけではない。1人の当直医が外来を診て、入院も診てというのは大変。明らかに三次救急でない患者は診てもらえたらという思いはあるけれど。いまは端境期で、プライマリー(一次救急)の部分はみんなで診られるように、新しい医師研修制度では各科ローテーションでの研修が行われている。
厳しい救急事情を反映して、共立病院に運ばれてくる患者の数は年々増えている。そのうち重症の患者は4分の1。外傷、熱傷、中毒以外の患者は、本来、道筋をつけて専門の科、療養施設などにお願いするのだが、行き先が見つからず、センターの医師が担当して入院させている患者も多くなっている。行き先探しに1日、電話をかけていることもある。
重症の患者の受け入れは決して断れない。一方で軽症、中等症の患者にもそれなりの対応をせざるを得ない現状がある。
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