総合磐城共立病院は、もう建物が持たない。もっと早く手を打つべきだった。500億近くかかると言われる新築費用、大量退職時代を前に、いまどうすべきなのか考えなければならない。いわき駅前再開発など大規模プロジェクトを取り組むより前の仕事だったのではないのか。いまとなっては病院新築はかなり厳しいと思う。
医師不足についても「はたして混成チームでうまくいくのだろうか」という思いがある。共立病院の循環器科の例を見ればわかる。共立病院は東北大医学部の関連病院として育ってきたわけだから、あくまで東北大とのパイプを維持しながら対策を講じる必要がある。それには大学に足繁く通う必要がある。それがなければ何も始まらない。なんのために院長と看護部長を東北大からもらってきたのか、考えるべきだ。
臨床研修医制度で東北大オンリーが厳しくなっているのは事実だ。そんなときには、ほかの大学に診療科目を丸抱えでお願いするのも一つの手。かつてトラブルを起こしたあとの心臓血管外科は東京女子医大にお願いし、医師を派遣してもらった。
救命救急センターに日本医科大のチームが来ることになったのも、「だめで元々」という体当たり作戦が功を奏したからだった。つながりを求め、声をかけてもらい、とにかく教授に会えるまで何回も通う。そして粘り強く交渉し、医師をもらう。医療の現場とは、そういうことをしながら医師をかき集めてくるもの。「しょせん無理」とあきらめ、手をこまぬいていては、何も始まらない。
次から次に辞めていく勤務医たち。その理由を聞いて引き留めたり、改善していくべきなのに、その努力を怠っているのも大きい。開業医になるのは、患者のためとか、金持ちになりたいからではない。ほどほどの生活をしながら、日々を優雅に過ごしたいから。そうした医師が多い世の中にあって、交通の便も生活環境も悪いいわきには、なかなか来たがらない。
だからこそ、逆にやる気のある医師が集まるような体制づくりが必要ではないのか。症例が多いのだから、一生懸命やる医師が揃っていて、技師が懸命にサポートする職場になれば違ってくる。それに加えて生活環境を良くする努力が目に見えるようになってくれば、自然と良い評判が立つようになる。
脳硬塞が多いのに医師不足で、そうした患者をおろそかにしてしまっている現況。それはなんなのか、とも思う。
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