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 その後、医師不足による病院の状況は、よくなる兆しがまったくない。救急にしても「やめない」という気力があるからやめずにいるが、結局、(開業医は)だれも手伝ってくれない。病院でも夜間の救急はやらないところもある。
 いまの倍の人数の医師がいたころ、共立病院の半分の救急を受け入れていたから、うち(松村病院)は救急の落ち率が一番高い。でもここが手を引いたら、すべて共立病院で診てもらうしかなくなり、それは結局、共立の救命救急センターに負担がかかることになる。

 昨年12月に設けられた「いわき地域医療協議会」は、市長がイニシアチブを取り、上出来だと思う。ただ、それによって何が動いたかというと、共立の体制を守ることに必死で、このまちの医療をどうするか、という話し合いまでには至っていない。丸投げの現場を守ろうとしているだけで、自分たちの利益で「何とか手伝う」と言っているぐらいの理解にすぎない。
 医師不足は、いわきだけで考えていてもダメ。国が動かなければ、このシステムは変わらない。これまでは教授に「行け」と言われれば、医師はその病院で一生、診療をしたが、4年の後期研修をして専門医の資格を取った研修医がどんな行動をとるのか。そしてそれまで、いま現場で頑張っている医師が持ちこたえられるのか。
 いわき市は医学部で学ぶ学生に奨学金を出して医師確保をしようとしているが、そんな状況じゃない。医学部で6年学んで、さらに一人前の医師になるのに10年かかる。そんなことはポーズにすぎない。研修医は有名な医師のいる、そして夜は遊びに行けるところを選ぶ。一番きついところで研修したい、という人は少ない。東北大学にすら医師が集まらない。

 いわきにいる医師がどう効率的に動くか。病院は疲弊している。ただひたすら円陣を組んで持ちこたえている。医師数が多いときよりも患者は増え、医師が少ないなかでその患者たちを受けていれば苦しくなる。
 アメリカでは開業医が患者を病院に入院させても、自分で診て、手術もする。病院に医者はいなくて、開業医が病院の資源を使って治療する。医師は診療所で患者を診るだけではやっていけない。
 日本は患者を入院させたところで診療所の医師とは切れてしまうが、それは医師の数に余裕があるときには成り立つけれど…。国民は医療がどういうしくみで成り立っているのかを理解して、医療をどうしてくれるんだと動かないとだめだと思う。

 わたしは脳外科医なのに、いま総合診療科と称して内科も診ている。外来をやっている時も救急車を受けるが、その間、患者さんは文句も言わずに待っていてくれる。「先生は忙しい」。長い患者さんたちは、どういう状況にあるかわかってくれている。
 どういうことをしても手が足りない。診療を助けてくれる医師がほしい。地元にいる医師が手伝ってくれるのが望み。たくさんの専門医が開業している。その専門性をどう生かすか。共立病院も労災病院も手一杯のなかで、開業している専門医に紹介する。  逆紹介。病院に手伝いに来てくれないなら、それも一つのスタイルだと思う。スペシャリストに機能してもらう。患者にとって一番いいのは、よりよい能力を持った人に診てもらうこと。

 例えば、熱があって頭が痛いと神経内科が診る病気だと決めてしまっている。少しでも頭を打っていれば脳外科のない病院や診療所ではCTを持っていても診ない。95%以上が重症ではないのだが、リスクを避けるため、それに手続きが面倒だから。
 市民にも救急車の使い方を考えてほしい。特に救急体制の境目の午後5時と午前8時半ごろの利用。本当に救急車が必要なのか。ぎりぎりで頑張っている医師たちを倒れさせないためにも考えてほしい。







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編集後記田人お伽草紙草野天平の頁日比野克彦のページ
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