動物との出会いはどれも忘れられませんが、特に忘れられない出会いがありました。
お昼に森のけもの道を歩いている時でした。倒れていた大木を乗り越えようとしてまたいだら、何かが見えました。生まれたばかりの子ジカがいました。
どうして逃げないのだろう? 怪我でもしたのかな? と顔を見ると、目を開けて起きました。ぼくの方を見ても逃げません。何がいるのかもわからない様子で、きょろきょろ見回して、また寝てしまいました。お母さんはどこにいるのだろう? と思い、ぼくはすぐその場を去りました。
生まれたばかりの子ジカはにおいがありません。後で知りましたが、オオカミに襲われても逃げられないので、じっと動かずに死んだふりをするそうです。何かが来たと感じたら、ふせるのです。
お母さんはそばには寄らずその辺を歩いて、親子は後で合流するようです。
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