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 市議会12月定例会最終日の20日、傍聴席に多くの市民の姿が見られた。最終日には珍しい光景だった。傍聴者の関心は定例会に提出されていた議案第48号「文化交流施設のPFI業者の清水建設グループが設立した特別 目的会社(いわき文化交流パートナーズ)との契約締結について」。諸橋義隆議員の「継続審議にすべき」という動議は賛成15、反対20で否決、原案の採決は賛成20、反対15で可決され、文化交流施設(文化ホール)はこれまでの計画通 りに建設が進められることになった。文化交流施設の議案をめぐる12月定例会の常任委員会以降の経過を追った。

 総務常任委員会では@PFIの導入Aホールの客席数あり方B駐車場の確保CPFI業者の基礎審査のあり方――の4つの視点から文化交流施設の議案を審査し、「原案通 り可決すべき」と「文化交流施設は必要だが拙速に継続審議にすべき」。2つに意見はわかれた。
  委員長採決の結果、原案に賛成が佐藤和美議員(明世会)、小野邦弘議員(明世会)、坂本登議員(新政会)、継続審議が小野茂議員(公明党)、佐久間均議員(市民フォーラム)、諸橋義隆議員(12月13日現在では明世会)で、宮川えみ子議員(共産党)は退席して採決には加わらなかった。そのため3対3の同数となり、委員長の矢吹貢一議員(明世会)が原案に賛成に回り、継続審議は否決された。同様に原案も可決された。
 諸橋議員はその日のうちに明世会に日付の入っていない退会届を提出。20日の最終日に「継続審議にすべき」という動議をかけたい、という考えからだった。諸橋議員はこれまで文化交流施設の建設計画にはずっと賛成の立場を取ってきた。
  しかし駐車場の確保がまだされていないこと、吹奏楽関係者を中心に署名活動を始めて以降、市民の間でも論議を呼んでいること、集まった9万7千人以上の署名の重みなどから、もう少し時間をかけるべきと思ったという。
 文化交流施設の議案に対する考えは、明世会のなかでも一つにまとまっているわけではなかった。明世会だけでなくほかの会派でもそうだ。明世会の場合、常任委員会までは各議員の考えを尊重するが、最終日の採決の際には会派として賛成の立場を取ると決めていた。諸橋議員の退会届は16日に受理された。

 議会関係者によると、動議は第3の選択肢だという。議案に賛成でも反対でもなく、「継続審議」という立場。継続審議になった場合、建設スケジュールが遅れることになるほか、 審議によっては席数を含めこれまでの計画と変わるかもしれない。
 継続審議に賛成したのは佐久間均議員、野地登久雄議員、大間守光議員、猪狩勝省議員、吉田正登議員、鈴木利之議員(市民フォーラム)大平洋夫議員(新政会)安部泰男議員、塩田美枝子議員、小野茂議員(公明党)樫村弘議員、古市三久議員(創和会)森田ミエ子議員(論政会)佐藤和良議員(市民クラブ)諸橋義隆議員。
 反対したのは遠藤重政議員、磯上佐太彦議員、石井敏郎議員、斎藤健吉議員、遊佐勝美議員、酒井光一郎議員、小野邦弘議員、矢吹貢一議員、根本茂議員、菅波健議員、岩井孝治議員、木田孝司議員、佐藤和美議員、鈴木智議員、永山哲朗議員、若松昭雄議員(明世会)坂本登議員、阿部廣議員(新政会)阿部秀文議員(秀進会)蛭田克議員(啓真会)。
 共産党の宮川えみ子議員、高橋明子議員、溝口民子議員、渡辺博之議員は退席した。結果、賛成15、反対20で否決。その後の原案の採決でも賛成20、反対15で、文化交流施設の議案は可決された。
  共産党は常任委員会の時から一貫して、文化交流施設の議案にかかわる採決には加わらず退席した。その理由をPFIには反対だが、文化交流施設の建設は市民の長年の願いで、継続審議の中身によっては大幅に建設が遅れる可能性もあり、さらに一部の建設グループがこの議案の態度に依頼を試みるということがあったことなどを、理由に挙げている。

  いわき市は11月にいわき文化交流パートナーズと仮契約を結んでいたが、議案が議決された翌日の21日、自動的に正式に契約が結ばれた。1月から設計作業に入ることになっている。

 

 

 「いわきらしいホールをつくる」。文化交流施設計画の原点はそうだった。しかし一生懸命になればなるほど原点から離れ、途中から専門家も加わり、ホール自体の質の高さが求められていった。
 この議会もそうだ。賛否の判断は文化交流施設そのもののはずだが、駐車場問題や議決を延ばした場合のリスク、一部の建設業者の動きなど本質から逸れてしまった。本質を議論しての議決なら市民は納得する。しかし後を引いているは、議決されても何も解決していないからだ。
 その意味で“継続審議”案は行政にも市民にも、議会にとっても良策だった。立ち止まって噴出している問題も明確にしながら話し合い、その上で議案を採決の舞台にあげればいい。紆余曲折があって、いわきらしいホールはつくられる。

(大越 章子)
 

 

 文化交流施設の契約を認めるのか、認めないのか。12月議会は、その議決をめぐって緊張が走った。よく言えば話し合いによる協調、悪く言えば根回しによるなれあい議会と揶揄されることが多い、いわき市議会にあって、これほど可否の見通 しがめまぐるしく変わり、当日まで固唾をのんだケースは始めてではないか。水面下では、「ここまでやるのか」というほどのさまざまな多数派工作や妨害が行われた。
 総事業費・181億円。この金額をどうとらえるのか。それが最大のポイントだったと思う。市や関係者は、内外から聞こえてくる平市民会館の音響や使い勝手の悪さ、がトラウマになってあまりに背伸びをしようとしすぎたのではないか。そうした思いが頭をかすめる 。
 市の執行部は、文化交流施設といわき駅前再開発を優先課題として、事業推進に邁進している。最大の疑問は「なぜそんなに急ぐのか」、いや、「どうして強引に突っ切ろうとするのか」ということだろうか。そして、薄氷を踏むようだった今回の議会は、これまで通 用していた市の根回しによる強引な手法にかげりが見え始めたことを証明したと思う。 「総論は文化交流施設建設賛成、しかし内容については、立ち止まり冷静になって検討し直しても良いのではないか」。今回はそうした考えが大勢を占めていたと思う。たとえ、その裏にある意図があったとしても、シンプルに考えれば、今回の継続審議を求める反対動議は当然だったと思う。
 181億円という数字だけではない。ここ数年の市のお金の使い方を見ると、文化交流施設に関する事業については気前がいいように見えた。「集中投資は確かに必要だ。でも、その効果 はどうなのだろう。もう少し金額を抑え、ほかに使うべきものがあるのではないか」。そうした声が多いのだが、それについての明快な答えは、これまでなかったような気がする。
 文化交流施設、いわき駅前再開発や、いわきをどうしようとしているのか、という視点は今秋行われる市長選で明らかに争点となるだろう。そして、市民や議員は今後、そのときのムードで付和雷同するのではなく、きちんと他人に説明できる個の意見を持つことが求められることになると思う。

(安竜 昌弘)
 




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