229:ウクライナ侵攻

 

ウクライナ侵攻

 もともとの人間はそれほど変わらないと思うのだが、「人間は生まれたその後の教育や情報によって全く異なる生き物になる」と改めて感じた。
 ロシアのウクライナに対する侵攻のニュース。1人の人間が巨大な力を持ってしまった時に、その手先になって動く人たちの人道的、道徳的な判断もコントロールできてしまう。「世界中が2度と戦争は起こさない」と誓ったかと思っていたけれど、大国の戦争など起こらないと思っていたけれど、これからも戦争は起こるのだろう。
 しかし大国が戦争に勝ったところで、大国といえども孤立していく道しか見えていない。しかし事を起こしてしまう。どこの国においても情報によって国民は変わる。同じ状況でも気持ちの持ち方で、幸せになったり、不幸せになったりする。人は気持ちの生き物、人は感情の器。相手の立場になって考えるというけれども、大きな力を持った時、小さな1人のことを考えるよりも、勝ることがあると考えてしまうのが、これまでの歴史上の権力者の愚行。いつも同じである。
 いつまでも同じなのか? これを更生する力はないのか。経済制裁が効力を示さない場合は、結局、権力が第一なのか。人間はこれまでに何を学んできたのか。何を伝えてきたのか。どれだけ優れた専門分野の知識があろうとも、争いの原理と命の仕分けは学べないのか。オリンピック期間中は戦争をやめるというのは、もはや綺麗ごとのお話なのか・・・。
 世界が1つになろうとしては、分断する。その繰り返し。どこかで必ず人の私利私欲の影が見え隠れしては、平和を目指す世界統一は夢と消えていく。領土争いのために武器を使って人を殺める。人は何をやっているのだろう。どうしたら人は地球で生きていけるのだろう。考えよう、一人ひとりがどうしたらいいのかを考える。
 もともとの人間はそれほど変わらないと思うのだが、人間は生まれたその後の教育や情報によって全く異なる生き物になる。ならば、一度権力を握った人間も、その後の教育や情報によって、全く異なる生き物になれると思う。

(アーティスト)