モノクローム

『チョルノービリ・マニュアル』のこと 554号

 

 昨年12月、東京の日野川静枝さんから『チョルノービリ・マニュアル』が届いた。事前に連絡があり、一緒に日本語版の監訳をしたノーマ・フィールドさんに頼まれたという。前に紙面でふれた水戸厳さんの記事を読んでのことだった。
 この本は英語版が刊行後、フランス語やスペイン語、ウクライナ語、韓国語などに翻訳されている。日本語版の必要性を感じ、5人の訳者が分担して日本語に訳し、人文社会系の書籍を手がける緑風出版が昨年春に出版した。
 原題は「MANUAL FOR SURVIVAL」。生き残るための手引き書。原発事故から3カ月後、旧ソ連のウクライナ保健省が被曝した地域住民に配布したパンフレットを指す。「村内に住んで被害を受けることはない」と言いながら、キノコや木の実、地元産の肉や牛乳は摂取しない、自宅は定期的に洗い流す、庭の表土は…と、注意点が挙げられていた。
 原注や索引を除いても420ページある。読み進めると自然に15年前を思い出す。忘れてはいけないのは、放射能は移動するということ。最終章でブルーベリーにふれているが、放射能は国境を越えて地球規模で動いている。原発事故はどこで暮らしていても他人事ではない。
 日野川さんに教えてもらい「カーリル」という全国の図書館蔵書検索で『チョルノービリ・マニュアル』がある福島県内の図書館を検索した。いわき市総合図書館のほか、南相馬市、福島県立、福島大の図書館に置いてある。

 

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