紙面を読んで From Ombudsman | 465号 |
栗城 英雄
私がこの新聞を読むようになったきっかけは、2020年より湯澤陽一先生が「阿武隈地方の万葉植物」を連載されると聞いたからです。
先生は、主に会津地方の生物の観察・調査・保全を行っている会津生物同好会会員です。2020年発行の会誌58号(創立60周年記念号)に、牧野富太郎博士の福島県での足跡(いわき地方の調査行動記録、明治23年)を大越章子さんと共に投稿されました。
ついでながら同じ号に私は「『NHKの朝ドラに牧野富太郎博士の生涯を』署名活動余話」として紹介しました。同好会を中心に集めた署名952筆を高知に送り、合わせて全国から3万筆以上の署名があって、来春のドラマ化が決定しました。NHKに会誌を送っているので、博士のいわき地方の植物調査の様子がドラマの中に出てくるかもしれないなどと、大いに期待しているところです。
さて「万葉植物」は1回目のウメから、464号の61回目のマユミまで楽しく読んでいます。先生からいま、いわき地方では見つけにくいものの写真を依頼され、アワ、ヒエ、ウリ、ヤブマメなど、はるか昔の万葉の人々が見たであろう草花の撮影に取り組んでいます。
紙面を読んでということですが、今回は紙面というよりその「きっかけ」を書きました。もちろん「万葉植物」だけでなく、毎号のテーマ設定、記事の内容、インタビューなど、いまどき珍しく? 真面目な、意義深い紙面づくりに感激しながら、次は何だろうと15日と月末が楽しみな毎月です。
(会津若松市在住)
そのほかの過去の記事はこちらで見られます。