モノクローム

盛岡のまちの魅力 558号

 5月半ば、友人のセイコさんに会うため、盛岡に出かけた。大宮のフジコさんと新幹線のなかで合流する約束をして、仙台までイクコさんと高速バスを利用した。バスは午前7時ごろいわき駅を出発して、仙台に10時ごろ到着。フジコさんが九時半ごろに乗ったはやぶさは仙台まで1時間ほど、盛岡に11時20分に着いた。
 盛岡ではまず、みどりの窓口で帰りの切符を買った。昼食は軽く駅の近くでと思い、駅ビルの店の人にお勧めを聞くと「冷麺はやっぱりぴょんぴょん舎ですが、近くなら盛楼閣ですね。目の前です」と教えてくれた。駅ビルを出てすぐ前に「盛楼閣」の文字が見える。
 ところが地下道を使わないと行けないようで、エレベーターを探しても見つからず、歩いている女性に声をかけた。女性は「こちらです」と言って、エレベーターのボタンを押して一緒に乗って下に降り、地下道のなかを案内して別なエレベーターで上がって、盛楼閣の前まで連れて行ってくれた。
 「お時間をとらせてしまって」と言うと「そこの職場に戻るところでしたから。盛楼閣、おいしいですよ」と笑顔で歩いて行った。

 盛岡は3年前、ニューヨーク・タイムズの「2023年に行くべき52カ所」に選ばれ、ずいぶん話題になった。東京から新幹線で二時間ほど、自然に囲まれ市街地はまち歩きに適していて、大正時代に建てられた西洋と東洋が融合した建築物や、蛇行して流れる川、こだわりの喫茶店、わんこそば、近くに小岩井牧場や温泉、田沢湖などもある…などが推薦理由に挙げられた。
 盛岡のまちを歩けば全国チェーンの店もあるが、それよりオリジナルの店が魅力的で、長く大事にされている。まちなかには何カ所もわき水も流れ、生活用水に使われている。緑が美しく、城跡公園の散歩も楽しい。あちこちで賢治や啄木を感じられる。なにより人がやさしい。それが盛岡をより魅力的にさせている。 

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