430号

 鬼は外、福は内430号 

 新年を迎えたと思ったら、もう1月が終わってしまう。コロナのことを考えて、早く暖かくなればいい、と例年以上に思っているからかもしれない。室内の湿度や換気、人との距離を気にしながら過ごしている。そろそろスギ花粉が飛び始め、今年はその対策も早めにしなければならない。
 2月になると、間もなく節分がやってくる。亡くなった父の誕生日が2月3日だったので、わが家は節分と誕生日のお祝いを一緒にしていた。節分=父の誕生日=2月3日だとばかり思っていたが、節分は2月3日に固定されたものではないという。
 そう言えば、以前、2月4日になったことが1度あった。1984年のことだ。そして今年の節分は2月2日になる。124年ぶり、前回は明治30年、東郷青児や宇野千代が生まれた年だった。
 節分は立春の前日。国立天文台によると、立春も春分や秋分のように太陽と地球の位置関係で決まるという。地球が太陽を1周する時間は365日より6時間ほど長く、4年に1度、うるう年を入れて調整しているが、それだと45分近く増え、少しずつずれていく。しばらく2月4日だった立春が3日に移り、節分も連動して2日になる。
 参考までに来年以降は立春が2月4日、節分は3日に戻るが、うるう年の翌年の立春が2月3日になるなど、時々、日にちが移るので、新しいカレンダーで確かめるといい。
 そろそろ節分の豆を用意しようと思う。鬼の語源は「隠」で、隠れていて見えないものを人は恐れる。コロナがまさにそうで、節分には「鬼は外、福は内」と豆をまいて、鬼退治をしたい。玄関に鬼が苦手なイワシの頭と柊の小枝を飾ることも忘れずに。

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