メダ子たち | 469号 |
この夏も昨年に続いて、わが家の玄関は生物室になった。メダカのはなしだ。
昨年、家族は夏休みの間、学級で飼っているメダカを預かり、卵をふ化させて稚魚を育てた。産卵してもふ化しなかったり、ふ化しても成魚に食べられてしまったりして稚魚がなかなか育たず、自宅での飼育を思い立ってのことだった。
150匹以上の稚魚が誕生し、育てたい人に5匹、10匹と渡し、わが家には20匹ほどが残った。そのメダカたちがこの夏、産卵した。初めは「自然のままに」と思ったようだが、水草の根についた卵を見つけ、別の容器に移してからは、再び玄関が生物室になった。
でも昨年の経験があるので、ずいぶん要領がよくなり、玄関はそれほど乱雑にならなかった。昨年は卵を見つけるとメチレンブルーを入れて顕微鏡で観察したり、ふ化した日ごとに飼育容器をつくったりしたが、数日分をまとめて育てるなどして、汗だくで一心不乱に熱中する姿を目にすることもなかった。
稚魚がある程度の大きさになると餌は朝と晩に与え、その時に体調もチェックする。元気がないように見える稚魚は別な容器で数日、様子を観察して、復活したら再び、ほかの稚魚の所に戻すなどしている。
いま、わが家には30㎝~45㎝のメダカ鉢が3つあって、そこに20匹の成魚と100匹ぐらい稚魚がいる。夏の暑さや冬の寒さを考慮して、ほぼ室内で育てていて、休日の天気のいい日はメダカ鉢をぬれ縁に置いて日光浴をさせている。それぞれに名前はつけられないので、まとめて「メダ子」と呼んでいるようだ。
もし、この夏に生まれたメダ子たちを欲しい人がいたら、編集室(0246-21-4881)までご連絡ください。編集室に来ていただければお渡しできます。
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