雑誌「はまかぜ散歩」 | 499号 |
高齢者向けの雑誌「はまかぜ散歩」が創刊された。編集人は池延芳美さん(42)。8年ほど介護施設で仕事をして「高齢者が元気になるものを作りたい」と思ったという。だから、はまかぜ散歩。興味・関心の赴くまま、まちをそぞろ歩きをして、自分らしく人生を楽しもう、という意味がこめられている。
くすりのマルトが発行している季刊誌「生きる力」作りを手伝い、初めて取材に挑み、原稿を書いた。その手伝いを続けているうちに「わたしも自分の媒体を持って、高齢者に届けられたらいい」と思うようになった。
そう思ったら行動は早い。1年前にマーケティングの無料相談を訪ねた。思いの丈を話すと「アイディアはいいけれど大変ですよ」と言われた。今年の春に担当者が異動するまで、月に1度、相談に通った。その後は知り合いたちに意見を聞いた。「いまの時代、紙媒体は難しい」「いいんじゃないの。おもしろそう」。結局は、自分がどうしたいかで、やっぱり雑誌を作りたかった。
9月に勤務先を辞め、本格的な創刊準備に入り、この12月に創刊した。先日、池延さんができたての創刊号を持ってきてくれた。A4判、30ページの雑誌。正直、素人が慌てて作った感は否めないが、熱い思いを感じる。隔月発行なので、作りながら進化・洗練させて思う雑誌にしていくしかない。1年後、どう変わっているか、楽しみにしたい。
21年近く前、自身の新聞社を立ち上げた人に日々の新聞の創刊準備号を持って上京したことがある。ふと、あの時を思い出した。
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