コロナのはなし | 515号 |
7月最後の日の午後、どうしようもなく体がつらく、家に帰って横になる前に体温を測ってみた。37度8分。「新型コロナウイルスに感染した」と思った。
その2日前、家族がかかりつけ医で検査を受け、陽性と判定されていた。この夏の暑さで家族は2週間以上、外出していなかったので、38度の熱を出した時には、軽い熱中症かと思った。熱は1日で下がったが、かかりつけ医に相談の電話をして、コロナとインフルエンザの検査を受けて、重症化を抑える薬を処方してもらっていた。
家族のかかりつけ医はその日の午後は休診だったので、翌朝、電話をして、わたし自身の状態を説明し、指定された時間に行って検査を受けた。やっぱり陽性だった。解熱鎮痛剤と鼻づまりをやわらげ、痰を出しやすくする薬を飲み始めた。
それから、わが家は8月の第2週の後半まで野戦病院状態になり、感染していない家族とエリア分けをして、共用せざるを得ない場所は消毒や換気を徹底した。感染したわたしたちは紙皿、紙ボウル、紙コップを使い、毎回、廃棄した。
新型コロナウイルスは昨年5月に5類感染症となり、法律に基づく患者の外出自粛は求められていない。ただ発症日をゼロ日目として、5日間は外出を控えることが推奨されている。しかし発症から10日間はウイルスを排出して、ほかの人に感染させる可能性がある。調べてみると、感染者が重症化するのも発症から7~10日という。
振り返ると、家族はコロナを発症して6日後に仕事を再開した人が自宅に訪ねてきて、接触していた。聞くところによると、わが家の例だけでなく、5日間の外出自粛を終えた人から感染することは多い。やはり発症から10日間はなるべく行動を控え、特に高齢者などハイリスクの人との接触は避けた方がいい。
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