水たまり
松の雪が映つてゐる
ぽとんと雫がおちて
また
松の雪が映つている
天平の最初の妻・ユキが亡くなったあとの詩。交友があった写真家の土門拳は「これは写真だ」と感想を述べている。天平の詩には目の前の情景を詩として現しているのだが、それでは終わらない内面にある静けさ、ぴんと張った精神世界のようなものが行間に隠されている。
- 385 自序
- 387 挨拶
- 388 宇宙の中の一つの点
- 389 書簡集あとがき
- 390 初夏の日なか
- 391 無題(遺稿)
- 396 比叡山記(一部)
- 398 一人
- 399 秋の夕方
- 400 幼い日の思ひ出
- 402 午前
- 403 冬の曇る日
- 406 老木
- 408 簡素
- 410 春の海の雨
- 412 無題
- 413 賢愚
- 414 夜明け
- 416 梅雨
- 422 亀井勝一郞のことば
- 424 無着菩薩像
- 425 海
- 426 蔵のよこ
- 429 新年の讃
- 432 指ぬき
- 434 戦争に際して思ふ 一 最勝より
- 436 真昼
- 437 詩人の旅
- 440 靄と沼
- 441 二 自己と人界
- 444 (無題)
- 453 (無題)
- 456 (無題)
- 459 木々の梢
- 461 無題
- 473 雪の朝