オンラインで世界の仲間たちと再会
公開生配信 |
8月31日月曜日の午前9時から午後12時半まで、中南米と東京藝大美術館をつないでFACE BOOKで公開生配信を行いました。
美術館ではブラジル、アルゼンチン、ペルー、エクアドル、キューバの福祉施設等との交流の成果を発信する「TURN on the EART〜わたしはちきゅうのこだま〜」の展示が行われていました。本来ならば東京に招聘しての国際シンポジウムの予定でしたが、コロナ禍のためにオンラインでの開催になりました。そのおかげでより多くの地域、関係者に参加してもらうことができ、地球の反対側の人々と距離を感じることなく再会できたことは情報通信時代に感謝です。しかし12時間ある時差はデジタルハイテクでも縮めることはできず、中南米の日常生活の時間帯かつ美術館の開館時間でつなぐことができる時間が、日本時間の午前中となりました。
4年ぶりに会うブラジルの仲間、3年ぶりに会うアルゼンチンのスタッフなど、それぞれ交流した時期もメンバーも異なります。総勢50人くらいのTURNプロジェクト関係者などが、30分刻みで各国順次ネットでつないでいきます。全ての場所に伺っている私が全体の進行役を努めて美術館の各展示室でスタンバイしているアーティストを巡っていき、次から次へとそれぞれの地域での活動を振り返り、藝大での展示を紹介しながら進めていきました。言語もスペイン語とポルトガル語と日本語が通訳を介して混ざり合い、あっというまの3時間半でした。
オンラインで生配信が終わった時にとても不思議な感覚に襲われました。今自分がいる美術館の場所が、とても久しぶりに帰ってきた感覚、海外から日本に帰ってきた感覚に襲われたのです。それはとてもリアルでした。そしてあらためて、思いました。物理的な距離だけが海外ではなく、海外で出会った人と再会することも、自分を今いるところから移動させる力がある、ということを…。
全ての配信が終わり各参加地域のアーティストたちが会場の入り口に一堂に集まり、お疲れ様とともに、誕生日(8月31日で62歳になりました)も祝っていただきました。南米はまだ前日ですが…。この様子は東京藝術大学公式 FACEBOOK https://www.facebook.com/tokyogeidaikouhou/ でご覧いただけます。
(アーティスト)