

藝大YouTube |
東京藝術大学公式YouTubeチャンネルを昨年度から始めています。毎週金曜日に発信していて、これまで60回行ってきています。内容は私が藝大のあらゆる場所、人を訪ねてインタビューをし、このチャンネルで藝大の現在進行形の様子がわかるというものです。
大学の中でどの様な授業が行われているのか? 美術の実技制作が行われているアトリエとか、音楽のレッスンの様子とか、学生の生の声、先生の人柄など、なかなか知る由のないような事に接することができるものになっていると自画自賛しております!
学外の人にとっても新鮮であることは間違いないのですが、実は学内の者にとっても結構新鮮なんです。美術学部の人たちがなかなか音楽学部のレッスンの部屋を訪ねて行く機会がなく、逆のパターンもしかりで、私も長く藝大に携わっていますが、初めて入る教室や、授業の様子があります。
知っていたつもりでも、話を聞くとかなり奥が深かったりと、まだまだ学ぶべきところは山ほどあるということはわかってはいたのですが、それを実感、体感として感じられるYouTubeのインタビューの時間になっています。
つい先日は、音楽学部の指揮科のレッスンの様子を取材したのですが、指揮科は学部1年から4年と大学院の1、2年合わせても学生数は約10名しかいません。例えば器楽科は学部と大学院を合わせると550名を超えるので、いかに少数精鋭かがわかります。指揮者を目指す学生たちはどのように自分を鍛えているのか? 先生はどのような指導をされているのか? 興味津々で授業を拝見しました。
75㎡くらいの防音室の教室ではこの日、5名の学生が一緒にレッスンを受けていました。指揮者のその曲に込める世界観を身体的な動きに変換して演奏者に伝えて行く…。呼吸、表情、身体バランス、そして、鋭い感性で演奏者の特性を聞き分け見つけては、そこを引き出していく柔軟性と応用力、そして、なにより演奏者を導いて行く求心力…。そんな指導が次から次へと飛び交っていく授業は、愛と緊張感の溢れる空気感でした。
これは見ないとなかなか伝わらないかな! ぜひ、藝大公式YouTubeチャンネルで見てみてください! 登録よろしくお願いいたしまーす。
(アーティスト)