編集室から | 415号 |
「魚信(あたり)一瞬 竿撓(しな)らせて花吹雪」(水生(みお))。先日亡くなった新田目建さんの句です。震災後に俳句を始めた建さんは、従妹への葉書に、自ら釣った60cmあるコイの写真を印刷し、この句を添えました。少年のように純粋で、ユーモラス。つい、ほほえんでしまいます。それこそ、建さんの人柄でしょう。
肩書きをつけようと思えば山ほどあったのですが、一人の人間として生きたので、まったく必要ありませんでした。ご冥福を祈ります。
(編集人 安竜昌弘)
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