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いまではなく未来を見すえる | 477号 |
2023年が明けました。国はこの春にも福島第一原発のトリチウムなどを含む汚染水を海に流す予定です。既存メディアは経産省の表現「処理水」という言葉を使うのですが、「日々の新聞」は一貫して「汚染水」としています。いくら基準値以下とはいえ、さまざまな放射性物質が入っている以上、汚染水だからです。風評被害を理由に汚染水を処理水に言い換えるのは、現実逃避です。きちんと勉強をして、その実態や物事の本質を見なければなりません。
今号の特集は「いわきの海岸線を歩く」です。震災からもうすぐ12年。海とその周辺はどう変貌しているのか―。市井のさまざまな人たちに聞きました。海洋放出についても尋ねたのですが、「仕方ない」はいても「賛成」はいません。そこに心配や不安があるからです。自分やいまではなく、子どもたちや未来を見すえ、その責任を自らに問う必要があります。日々の新聞は海洋放出に反対します。
(編集人 安竜昌弘)
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