540号

故きを温ねて新しきを知る 540号

  古いつきあいである夏井芳徳さん(いわき地域学會代表幹事)が現代書館から『磐城平藩』という本を出した。「シリーズ藩物語」の1つで、これまでに20冊が刊行されている。これから、いわきの湯長谷、泉藩も出る予定だという。夏井さんには、学校で教えられる中央の歴史ではなく、足下を見つめて学ぶ大切さを教わった。きっかけは、いわきの戊辰戦争の取材だった。平潟港から磐城平城跡まで、新政府軍ルートを歩いたのだが、できる限り埋もれてしまった旧道をたどり、断片を拾った。すると、それまで見えていなかった人々の暮らしや風景が立ち上がり、町の成り立ちが薄ぼんやりと見え始めた。まさに「温故知新」。目が開かれた思いだった。わかりやすい本なので勧めたい。 

(編集人 安竜昌弘)

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