omb562号

 紙面を読んで From Ombudsman562 

 

画・松本 令子

 

 大森 由美子

  好きなことを仕事にしている人ってどのくらいいるのだろう? 素朴な疑問だ。
 例えば、読書好きの人が本屋や図書館で働く、音楽好きの人が楽器店や音楽ホールなどで働くというのは理想的だ。そんな恵まれた環境から全く別の世界へ転職したという、549号のReDe Booksの高木徹さん。書店員として12年間働き、その後、高齢者福祉関係の仕事に就いた。
 書店員時代、高木さんは自分なりに工夫を凝らしお客さんが手に取りやすい陳列を心がけ、積極的にコミュニケーションを取った。常連さんも増えやりがいを感じていたが、自分の時間が持てない辛さを実感し、転職を決意。しかし、本と全く切り離された生活を送る気はなった。イベントなどに出店する移動本屋を始めた。現在は移動本屋に加え、月に二回ほど自宅倉庫を開放した本屋さんもしている。仕事は本と離れてしまったが、生活の1部に好きなことを残しているかなり理想的な姿だ。
 今は店頭に行かなくても何でも買える時代。便利だし時間の節約もできる。でも私は自分の目で見て品物を買うスタイルの方が好きだ。本に関しては特にその思いが強い。本屋にはそれぞれの店のカラーがある。並べ方や一押しの本、ポップなどでその店の個性が表れる。店の雰囲気で自分との相性の良しあしが決まる。
 また、本を選んでいるお客さんの観察も面白い。外見とは想像つかないジャンルのところで立ち読みしている人を見かけるとなんだか楽しくなってしまう。
 高木さんの移動書店「ReDe Books」、どんな本が並んでいるのか、実際に行って確かめてみたい。そして聞いてみたい。「おススメ本、ありますか?」  

(高校教師)


 

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