omb566号

 紙面を読んで From Ombudsman566号 

 

画・松本 令子

 

 大森 由美子

 第566号に、四家酒造が全国新酒鑑評会で金賞受賞したうれしい記事が1面に写真入りで載っていた。前回受賞の際、お祝い会をしたのが8年前だったことを思い出し懐かしい気持ちになると同時に、時間が過ぎる速さを実感した。
 1845年創業の四家酒造。地元の人に愛され続ける銘酒だ。かつては市内に40軒近くあった酒蔵が現在は2軒を残すだけになってしまった。四家酒造が絶えることなく続いてきたのにはいくつか理由があると思う。
 まずは、伝統を守りながらいいものを作ろうという意識を常に持ち続けてきたからだろう。酒造りの工程は想像以上に神経を使うものだ。発酵、火入れ、どれも細心の注意を払わなければならない。全工程のバランスを崩さずやり遂げないと納得のいく味にならない。職人技は長い年月をかけて積み上げられるものだ。受け継いできたものを正確に残し次の世代へ繋げていくことを怠らずに行ってきた成果である。
 さらに、伝統を守るだけでなく他社からのアドバイスなどを積極的に取り入れている。杜氏主体の酒造りから、7代目久央さんと専務の明さんが主体で取り組むことに挑戦。福島県酒造組合特別顧問の鈴木賢二さんや大平桜酒造代表の大平正志さんらに相談し、良いものは吸収し品質向上に努めた。守ることに加え新しいものも受け入れる姿勢が今回の受賞へと導いてくれたのだ。
 今後、銘酒又兵衛はどんな風に進化するのかも楽しみである。個人的な話になるが、私は酒粕が大好きでほぼ毎日飲んでいる。又兵衛新酒の搾り粕は絶品だ。以前、又兵衛を使ったジェラートを食べたことがあるが、上品な日本酒の香りがほんのり加わり飽きずにいくらでも食べられる味だった。これからは、日本酒を飲んで味わうだけでなく、様々な料理やお菓子に応用される機会が増えていったらいいと思う。又兵衛オリジナルレシピ、考えてみようかな。

(平在住)


 

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