

| トレーラーハウスの活用 |
日本サッカー協会と東京藝術大学の共同プロジェクトとしてトレーラーハウスプロジェクトが始まりました。災害などの緊急時に防災拠点となるトレーラーハウスの活用を両者で開発研究して実施していきます。その第1弾が今年度から5年間をかけて毎年5カ所、計25カ所にトレーラーハウスの拠点を展開していく計画です。その最初に、東京上野公園の敷地の中にある東京藝術大学のキャンパスにトレーラーハウスが11月に設置されました。
平時からこのトレーラーハウスを使ったコミュニティー活動を東京藝術大学の授業の中で開発していきました。社会人も履修できる履修証明プログラム「ダイバーシティー オン ジ アーツ プロジェクト」(通称DOOR)の「プログラム実践演習」というカリキュラムの中で実施しました。
受講生は20名ほどで、まずは日本サッカー協会の担当者から説明を受け、そして4つのグループに分かれアイディアを出し合い、12月4日の日に実際にトレーラーハウスを使っての活動を実施しました。同時に熊本にも設置され、こちらの方でも熊本市役所職員向けに行っているDOOR の授業の中で同じようにアイディアを出し合って実施しました。
どのような活動を行ったかを紹介します。上野では「応援をする」をキーワードに各グループが活動を考えました。そのうちの1つが「ランドリーランド」というタイトルで、スポーツをした後のユニフォームを洗濯をすることをみんなで応援するプログラムです。
バケツを洗濯機のドラムに見立て、バケツに巻きつけたロープを引っ張ると回転する仕組みにして、人力でドラムを回す。脱水するために水と洗濯物を入れた密封されたビニール袋を背中に背負って、縄跳びをする。洗濯機を絞るために布に巻いてそれを捻り上げる行為を、背筋を鍛える姿勢にして背筋を鍛える。洗濯物を、ロープをくぐりながら干す。これらの行為を体力を鍛える行為と重ねて、それを行う人たちをみんなで籏を振って応援する、という感じ。
また熊本の方では、避難用にリュックに詰めている防災グッズを使って、避難している子供たちに向けて人形劇を行う、というプログラムを開発しました。軍手が人形になったりヘルメットが山になったり、虎ロープがそのまま虎になったりして、絵本をベースとした人形劇を作るというものです。
災害時には、ここではないどこかに連れてってくれる想像力、というものが働かなくなりがちになりますが、子供たちにとっては非日常になってしまった時だからこそ想像力が必要になります。
熊本では11月30日に熊本県のサッカービレッジにおいて、このプログラムを開催しました。上野の藝大でのトレーラーハウスは、この後、外壁に藝大生がデザインしたバナーが飾られ、1月1日に国立競技場で開催される皇后杯の会場に移動し、DOOR が開発したコミュニティーワークショップを開催します。
熊本のトレーラーハウスは、福岡県太宰府天満宮の敷地内に移動し、4年に1度この地で開催される「アジア代表日本」のプログラムとして参加します。アジア代表日本とはワールドカップに出場するアジアの代表の日本を応援するプログラムで、トレーラーハウスを世界に向かって船出する船に見立てて、外壁を装飾する予定です。
また、日本が対戦するグループリーグの国の国旗と日本の国旗を1枚の国旗にデザインしてサッカー文化を応援する「マッチフラッグプロジェクト」を開催する予定です。今回の対戦相手はオランダ、チュニジアそしてもう一カ国はヨーロッパプレーオフのb組の4カ国のうちの1つ、スウェーデン、ウクライナ、アルバニア、ポーランドのどれか一つになります。トレーラーハウスは全国に移動し、この活動を横展開していく予定です。ぜひ皆様の近くの街にトレーラーハウスが来たときにはご参加ください。
(アーティスト)
