風の通る家
おおきくなあれ | 205話 |
横目で見るだけで、そのままにしていた編集室の草むしりを6月初めにした。きっかけは水曜日に1階の天平・梅乃ルームを担当しているアキタさんの一言だった。「プランターにアサガオの芽が出ていますよ」。昨年から参加している、日比野克彦さんの明後日朝顔プロジェクトのアサガオで、こぼれ種から芽を出したのだろう。
その芽に背中を押されるように「じゃ、朝8時に集合して草むしりと種まきをしよう」となり、いつもより1時間早く集まった。放っておいたから、ヒメジョオンに花壇を占領され、ブタナやオオキンケイギクもすまし顔でいる。なにより手間取ったのが、芝生にはえた草。それだけ抜くのは難しい。
急がないと1時間では終わらない。汗が流れ、マスクをはずしたかったが、そうもいかない。「もっと早い時間じゃないとだめだね」と話ながら、気がつくと5枚のゴミ袋がいっぱいになっていた。9時まであと20分。草むしりを終えて、プランターや植木鉢に肥料の入った土を加え、昨秋に収穫した種をまいた。
あれから1週間、にょきにょき芽を出している。どんどん大きくなって、この夏はアサガオのカーテンができるといい。仲間のタカハシさんを偲んで、昨年、玄関そばに植えたラベンダーもずいぶん大きくなり、そろそろ花を咲かせそうだ。
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