いわきとしては久しぶりのプロ野球選手・小松聖さん(オリックス・バファローズ)の最初のシーズンが終わった。オフシーズンで帰省した小松さんにインタビューした。
小名浜少年野球教室時代からずっとピッチャーです。勿来工3年の夏はベスト16。国士舘大に進学したんですが、監督の期待に応えることができなかった、というのが正直な気持ちです。
JR九州の吉田博之監督が国士舘と縁があり、「よかったら練習に来てみろ」と誘われ、就職することになったんです。社会人時代は感謝することから教わりました。各企業ともチームを畳んでいるケースが多いなかで給料をもらいながら野球をやれている。そのことに感謝するように。まずそこからだ、と監督に教えられました。それは大きかったですね。
そうしたなかで、大会で安定した投球ができるようになり、2005年の都市対抗野球大会では4強入りも果たしました。チームの本拠地が九州なんで両親が試合を見に来ることができなかったんですが、都市対抗という大きな舞台で投げるところを見せられて良かったです。結局、JR九州には3年間世話になり、オリックスに希望枠で入団することができました。
2007年のシーズンは二軍スタート。7月に一軍に呼ばれ、7月16日の千葉ロッテマリーンズ戦で初登板しました。場面は7回裏二死満塁、打者は西岡。そこでヒットを打たれ、すぐ二軍に落とされました。再昇格は8月下旬。そして9月9日の福岡ソフトバンク戦で6回裏に救援登板して1回を抑え、味方が逆転してくれて初勝利を上げました。
プロで投げてみて感じるのは、まず気持ちですね。みんなすごいバッターだと思うと萎縮してしまう。「打てるもんなら打ってみろ」ぐらいの気持ちで投げないとだめなんです。プロの打者は甘いボールを見逃さないし、打ち損じが少ないんです。でも気持ちを入れて投げると、少しぐらい甘いコースに行ってもファウルになったりするんですね。それは不思議です。
それからボールはスピードじゃないんです。キレと制球力なんです。スピードガン表示を上げようとすると力んでコントロールが定まらないし、棒球になってしまう。そこに落とし穴があります。
よく「スピードを上げるにはどうすればいいんですか」とか「トレーニング方法は」なんて聞かれるんですが、個人差があるし、基礎体力がどのくらいあるのか、でも違ってくる。だから練習方法も違ってきます。あとは、マウンドに立ったらプラス思考で考えることですね。投手にはハートが一番です。来シーズンは先発陣に入りたいですね。
小松 聖(こまつ・さとし)1981年生まれ。小名浜一中、勿来工から国士舘大、JR九州を経て2007年ドラフト希望枠でオリックス入り。9月9日の福岡ソフトバンク戦でプロ初勝利。プロ初シーズンは、8試合に登板して10回3分の2を投げ、1勝をマーク。主な成績は被安打7、被本塁打2、与四球3、奪三振13、自責点3、防御率2.53だった。
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