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30年前に宣教師としてノルウェーから日本にやってきた。そのときのことは、今でも忘れない。羽田空港に着き、モノレールに乗って都心へ向かった。そして乗り換えたら、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車。日本人に囲まれ、一人ひとりの顔を見ていたら、「みんな違う」と思った。「日本人の顔はみんな同じに見える、区別
がつかない」という人もいるが、アニケンさんは「あ、ノルウェー人にもこんな感じの人がいる。姿かたちは違っても同じ人間。中身は変わらない」と感じたのだった。
夫の章さん(56)も牧師さんで、ノルウェーで知り合った。その後結婚して21年前からいわきに住んで教会の活動をしている。「どんな人でも人間として同じ価値を持っている。私たちは神に生かされているのです」とアニケンさんは言う。当然、信仰は生きるうえでのベースになっており、キリストの教えを忠実に実行している。
9月1日から、章さんが理事長を務めるNPO法人「ゴールデンハープ」が小規模作業所「フルクテン」をオープンさせた。障害を持っている人たちがパンを作り売る施設で、アニケンさんがパン作りの指導を行った。
ノルウェーは主食がパンで、さまざまな種類がある。しかも、はい芽付きの小麦を原材料にして作る。それは体にいいだけではなく、毎日食べていても飽きない。試行錯誤の末に完成したフルクテンのパン。アニケンさんはそれを食べて「立派。プロの働きをしていると思った」という。
ノルウェー人は山歩きが好きだ。とにかく緑に触れ、太陽の光をどん欲に吸収して体を動かし、活性化させる。それを「体が新しくなる」と言う。アニケンさんも例外ではなく、時間さえあれば少し距離があっても歩き、汗を出す。手近なコースは自宅の明治団地にあるプリン山。そこで柔軟体操などをし、時間があれば平成団地まで足を延ばす。先ごろ、娘とサイクリングをしていて、新舞子までのサイクリングコースを発見した。ほとんど車と合わないで海まで行ける。「すばらしい」と思った。以来、よく行くようになった。
子どもが3人。上の2人は中学校から東京にある宗教関係のアメリカンスクールに通
っている。「国際人にするためには必要。子どもの意思を尊重して送り出した。でも、家計が大変」と苦笑いした。 |
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