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 あの聖光を相手に最後まであきらめずに戦った熱戦から3日後の28日、平上片寄の昌平グラウンドでは新チームが始動していた。レギュラー5人に加え、控え投手の押田もいるからチームはある程度できている。これから新人戦、春の選抜に向けて目標にされるチームになることだろう。秋の地区予選まで約1カ月間で30もの練習試合をこなすという。吉田監督に話を聴いた。

 創部1年目から須永憲史監督の下でコーチを務め、監督になって6年目です。今年の3年生は11人。入部当時から2人抜けただけです。二本松工に初戦敗退したあとに入ってきたので、「苦労していたときに入ってきた」という印象が強いんです。
 ピッチャーの久保は中学時代に見て、「速いボールが投げられるはず」と思いました。ただ下半身の使い方がだめだったので、コントロールがまるでなかったんです。走り込んでフォームが固まり、ストライクが入るようにはなったんですが、2年生のとき、緩急をつけさせるために緩いボールを練習させたら、すべてが中途半端になっちゃって…。秋から春にかけては、ストレートとスライダーに磨きをかけたら球速が戻りました。
 ただ、気持ちにムラがあるのでマウンドで集中できないんです。立ち上がりも慎重になりすぎて打たれるケースが目立ちました。結果 を考えすぎるんですね。「打たれたらどうしよう」と思うと、弱気の虫が顔を出します。だから、最初の合言葉は「強気」でした。自分を信じて投げる、ということです。
 次に、強気はいいんですが、自信を持って投げたボールを簡単に打たれたり、守備陣にエラーが出ると、集中打を浴びてしまうんです。イライラして一気に崩れました。そこで「リズム」が加わりました。自分の心地よいテンポ、リズムです。
 さらに、マウンドで何も考えずにマシンになることがありました。ただの投げ屋です。だから「狙って」です。キャッチャーのミットをよく見て狙って投げろ、という意味です。力はあるのだから集中力を切らずに、と繰り返し言い続けました。そんなこともあって、久保は帽子の鍔に「強気」「リズム」「狙って」と書き、ピンチのときなどは、集中する工夫をしていたようです。
 このチームは、本当にバラバラでした。みんな我が強くて勝手なんです。まずは高校生としての生き方、生活態度をきちんとすること、そのうえで練習にはとことんこだわろう。やるだけのことをやれば、本番でミスをしても仕方ない、そんなことを口が酸っぱくなるほど言い続けました。
 そうしているうちに、試合に出ることのない2人の選手コーチがベンチで一生懸命サポートし、主将と副主将がチームをまとめようと真剣に訴え始めたらチームが結束してきたんです。そして大会に入り、一試合勝つたびに強くなっていきました。最初のうちはリズムに乗れずに残塁が多かったんですが、投打がかみ合うようになって白河、日大東北に勝ち、聖光とああいう試合ができるようになりました。
 恩師の竹田監督からもアドバイスをもらいました。それは「大事な試合になればなるほど、チームが固まってしまうことがある。それはどこでも同じだから、そうならないように気をつけて子どもたちが普通 通りできるようにしろ」ということでした。白河戦あたりからそんなことを考えていたので、よかったのかもしれません。
 決勝の8回に久保がマウンドで泣き出して、最終回の二死満塁で主将の津島が打席で涙が出ちゃった。どうして涙が出たのかは聞かなかったけど、「まだ試合は終わってないんだ。最後までしっかりプレーしよう」と言いました。試合展開から見ると、8回に取られた1点が大きかったですね。
 昌平は、いわき圏の中学生しか誘いません。いわきから他地区に行く生徒も多いので、自分が指導している高校が強くなって少しでも流失に歯止めをかけ、甲子園出場を果 たして地元の人たちと喜び合いたいですね。それが、いわきへの恩返しだと思っているんです。
 指導者としては、あいさつなど生活態度をきちんとさせ、礼儀も練習も厳しくして、生徒を導くことができる真の指導者になりたいと思っています。
 チームとしての目標は、練習も試合も自分で考えてできるような自立したたくましいチーム。ノーサインでやれるのが理想ですね。現場を大事にしながら、勝つことにこだわり続けたいと思っています。


 よしだ・ゆきむら 山形市出身。仙台育英高、東日本国際大で竹田利秋、須永憲史、両甲子園準優勝監督の薫陶を受ける。ポジションは捕手。高校時代、チームは3年連続甲子園出場を果 たしたが、自身はベンチ入りできなかった。監督としてはこれまで4強1回、そして今回初の決勝進出。




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