体内に放射性物質が入り込む内部被曝。その原因となるのは食べ物や砂ぼこりなどと言われている。専門家によると、すでに放射性物質で汚染されて被曝しているうえに内部被曝が重なると、少ない量
の放射性物質の影響を長い期間受けることになり、できる限り放射性物質を体内に取り込まないことが不可欠だという。だから食べ物には注意をし、つねに体内にどの程度の放射線量
を取り込んでいるか、調べる必要がある。
それには外部被曝の積算線量を測るガラスバッヂと内部被曝を測るホールボディカウンター、そして食べ物に含まれる放射線量
を調べる食品線量計が必要になる。いわき市ではその3点セットが、やっと年度内に揃う。
先行して配布されたのが妊婦と乳幼児の保護者約1万800人に対する積算線量
計で、10月から貸し出しを始めた。さらに、保育所・幼稚園・小中学校の児童・生徒約4万人に11月からバッヂ式線量
計の配布が始まった。
飲料水・食品などをモニタリングするためのゲルマニウム半導体検出器はすでに水道局に2台(県と市から)配備され、独自に水道水などのモニタリングを行っている。さらに保健所にも水道局と同じ検出器を2台置く予定で、こちらの導入は12月になる。使い方については、配備されたあとに他の機器の使い方を踏まえて調整されることになる。
父母が心配している学校給食については、主な給食センターに簡易放射能測定器(ベクレルモニター)が5台配備される。それによって、保健所などと連携をとりながら米や牛乳、野菜などのチェックができる。
問題は市内に70カ所ある保育所の給食。それぞれの保育所に給食設備があり、独自に作っているので、ベクレルモニターがそちらまで回っていかない。食の安全を確保するため、現在検討中だ。
また農作物については、県のモニタリングのほかに、市がJAにベクレルモニターを貸し出し、独自に調査をして出荷している。
どの程度内部被曝をしているか測定できるホールボディカウンターは3台導入される。最初に配備されるのが県の委託を受ける車載式のもので、総合磐城共立病院に置かれ、今月中に測定が開始される。残る2台は共立病院と保健所に1台ずつで、こちらは年度内ギリギリの予定。計測は新年度からとなる。
車載式のタイプは県の事業のため相双地区からの避難者も対象で、原発事故以降、線量
の高いところにいた人や、妊婦や子どもなどが優先されることになる。新年度以降の機器も、市内で比較的線量
の高いところに住んでいる住民から測定されることになりそうだ。
内部被曝対策のベクレルモニターによる食品検査、ホールボディカウンターによる体内検査は、民間でも独自にやっているところがあり、併用によって対処していくことになる。市の、民間を巻き込んでのトータルでの放射線対策が求められている。
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