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風の通る家
●第196話 少しずつ少しずつ
●第197話 アーサーさんがやって来た
●第198話 とにかく暑い
●第199話 中村敦夫さんの朗読劇
●第200話 400号の贈りもの
●第201話 ふゆじたく
●第202話 新しいカレンダー
●第203話 気心腹口命


少しずつ少しずつ


 389号の「モノクローム」で編集室の仲間のみどりのゆびさんが急逝し、コーヒーの木が元気のないことにふれた。それを読んだセツコさんがなじみの花屋さんに治療をお願いしてくれ、コーヒーの木は1週間、花屋さんに入院した。根詰まりしていたようで2つの鉢に植え替え、土を変えて肥料も与えてもらい、瑞々しい葉になって帰ってきた。
 「日光を好む植物なので、ベランダに出してあげてくださいね。その方がよく育ちますから。でも真夏は午前中だけ太陽の光が当たるような半日影に置いてください」と、花屋さんは教えてくれた。水は表面 の土を見ながら。乾いたタイミングで、たっぷり水をあげるといい。ただ冬は乾かし気味にして、表面 が乾いて数日待って水やりする。持ってきてくれた肥料は、様子を見ながらのようだ。
 一番早く出勤するシヅコさんが天気と相談して、毎朝、2つの鉢をベランダに出して、日光浴をさせている。来年のいまごろ、白い花が咲くように、大事に育てたい。

 コーヒーの木が退院してきた日、新しいポストを取りつけた。みどりのゆびさんがいなくて、どうなることかと思ったが、みんなで力を合わせて何とかできた。オフホワイトのアメリカンポストで、前のよりずいぶん背が低い。その周りには、みどりのゆびさんを偲んでラベンダーを植えた。停滞していた編集室が少しずつ動き始めている。





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