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高橋 紀信さんのはなし   


 海岸平野には昔の海岸線の内側、横川のような後背湿地がたくさんある。大きな地震があったとき、水田に使っている程度なら問題はないが、住宅地になっているところで影響が出てこなければと、前々から思っている。
 宮城県沖地震の後、湿地とそうでないところの揺れを調べたことがあり、わずかだけれど湿地の方が揺れは大きかった。もともとの砂丘に昔から建っている古い家は何でもない。後背湿地の新しくできた住宅地の方が揺れる。
 以前は海底で、いまは陸地になっているような海岸の低地に家を建てるときも、地盤が弱い対応をしないといけない。そういう場所は地盤調査をしてそのままでいいかどうか、検討することになっているが、許容範囲は広い。

 いわきで今後、大きな地震が起こるかどうかはわからないが、日本列島である以上、起こっても不思議ではない。文字で残っている地震の記録はごくわずか。縄文遺跡の地下はずれていて、過去に地震が起きている。いわきは岩でできているから岩城と書いた、とも言われているけれど。
 過去の震源分布を見ると、福島沖から宮城県沖は多い。急傾斜地は岩が弱く、地震で滑ることも考えなければいけない。山を段々に切って造った住宅団地は岩盤のところと埋め立てしたところの境目が弱く、気配りをしなければならない。
 原発で心配されている双葉断層は、北の方は動いているようだが、南は最近、動いた根拠はない。専門の調査をしているわけではないので、地震が起きた時に影響があると断定することは難しい。

 いわきに限らず海岸部の平野は、震源になった地震がいくつもあるので、いつ地震があってもおかしくないという心構えを持つことが大事。大丈夫と言って殴られるのと、けんかをしていて殴られるのでは怪我の度合いが違う。




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