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 第88回全国高校野球選手権福島大会は27日現在でベスト4が出そろった。いわき関係は、湯本が二年連続で四強入りしたものの、それ以外のチームは16強までにすべて敗れ去った。今大会は「実力拮抗の本命不在」といわれ、事実、学法石川、聖光学院といった私学の甲子園常連校が早々と姿を消した。いわき関係のチームを中心に戦いぶりを振り返る。

 いわき地区にとって残念だったのは、東日大昌平(初戦)と磐城(4回戦敗退)、両シード校の敗戦。どちらも比較的組み合わせに恵まれた、と思われていただけに、予想外の出来事だった。これとは対照的に、湯本は3戦目で学法石川という大きな壁が存在していたが、初戦から苦しい試合を勝ち抜いたことで、落ち着いた試合ができるようになり、突き抜けることができた。
 取材をして感じたのは、戦力的に少しぐらい差があったとしても、試合のあやによって、流れが大きく変わり、必ずしも実力を発揮できなくなってしまう、ということ。さらにいまの高校生は、調子の変動が激しく、好調を維持することが難しく、安定した試合運びができにくい、ということだった。そうしたなかで重要なのは投手を中心とした守りと、ゴロやバントを中心とした堅実なプレー。よく、「足と守りにスランプなし」と言われるが、打てなくとも相手に点数を与えなければ、いつかどうにでもなる、という野球ができれば競ったゲームに持ち込める、と思った。
 そういう意味で湯本の強みは、投手を中心とした守備力だろうか。もともと制球力があり、計算できる投手だった大和田が、打者とのかけひきや球の威力、精神面で大きく成長し、それをバックが盛り立てるチームになった。「強さは感じないが、がまんできるチーム」と言えるかもしれない。それが上位進出の原動力だろう。
 逆に、昌平は投手力が弱かった。気持ちを前に出せる強さと打撃力はあるのだが、きめ細かさがない。打撃は相手投手の力量や調子に左右されるので、点を取られない工夫が必要だろう。磐城も力勝負のような戦いぶりが目についた。泉谷と国井の力量がある、というメディアの論調や周囲の評判が、思わぬ落とし穴を生んだ、と言えるかもしれない。「自分たちは弱い」という謙虚さ、どんな相手にも貪欲に点を取りに行く、という姿勢があれば、違ったかたちになっていたかもしれない。
 いずれにしても、高校野球が必要以上に膨れ上がってしまい、メディアによる取材攻勢や過剰な報道によって、選手たちが見せることを意識するようになった。それに惑わされず、自分たちがどれだけ謙虚に等身大でプレーできるか。まずはそれにかかっているような気がした。




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