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画・松本 令子  

 藁谷 和子

 「日々の新聞」が手元に届くと、今号はどのような記事がつまっているのか、ワクワクしながら紙面 を開く。確かな情報と綿密な取材によって裏打ちされた内容が展開され、日刊紙では取り上げられない切り込んだ部分も知ることができて有難い。
 編集人独自の視点で見えないものを見せてくれ、記事は筋が通 っていて読者を納得させるに充分であり、共感することも多い。  以前から私は、気に入った文や残しておきたい記事をノートに書
き留めてきた。そのひとつ、第396号は土門拳の『古寺巡礼』といわきの僧形像についてであり、「仏像の語りかけに耳と心を澄ます」は写 真にも文学的な表現にも感銘を受けた。そのお陰で、40数年前に買い求め、本棚の片隅に置いていた『古寺巡礼・五集』を再びゆっくりと眺める機会ができた。
 第380号の「こんなまちにしてしまったのはだれですか」の記事では「ノまちをこうしてしまったのは政治や行政だけの責任ではない。市民の無関心、流されやすい行政依存の体質も大きい。自分のまちをどうするかは市民自身にかかっている、ということを胸に刻まなければならない」と、平市街地の現状を憂いていた。
 このことは平市街地に限ったことではない。第401号「台風19号被害、小川・好間町」の特集記事を読みながら、私の住む小川町にもいえることであると思った。多くの住宅が浸水被災し、商店街が無くなり、新地が拡がっていく小川の今後について、私自身も無関心ではいられない。
 「日々の新聞」によってこれまで、私は様々な問題を問いかけられ、自分の考えが及ばない所へ導かれることが多々あった。それはまた思索の時をもたらしてくれ、私にとって豊かで大切な時間なのである。

(いわき市小川町在住)


 

 「安竜」という名字は全国的にも少なく、いつかはルーツ探しをしたいと思っています。口伝では「南北朝時代に吉野から舟でやって来た」とされていますが、真偽のほどはわかりません。それがエィミ・ツジモトさんと話していたら「漢字はわかりませんが日系でアリュウファミリーというのがあります。ルーツは確か、和歌山の海辺だったと思います」という情報をいただきました。目の前が少し開けました。 

(編集人 安竜昌弘)


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