ロバとロバの主人がヒョコヒョコ歩いている。どうもこの2人は操り人形のようだ。2人の職業はプロサーファーのコーチ兼代理人であり、その業界では超有名である。最近はファッション雑誌などにも取り上げられている。海ではサーフィン大会が開催されていた。波が水柱のようにたっており、その波に乗るとサーファーは空高く舞い上がり、空中に放り投げられる。しかしプロサーファーは次に来る大きな波に、ジェットコースターが急勾配の坂を滑り落ちてくるように、海面
にうまく着陸する。ロバとロバの主人が発掘する目利きの力と育て上げる腕は超一流である。しかし彼らには秘密があった。
夢のメカニズムはどうなっているのでろうか? こんな意味不明な夢を見ると、自分が誰なのか、自分の中に誰かがいるのか、どうして自分といえるのかとか、いろいろわからなくなる。しかしそれは良いのだと思う。
夢を見た翌日に宮城県南三陸町に出かけた。年末のNHKのゆく年くる年でも中継されていた上山神社にお参りしてから、神職さんに和紙で神棚飾りをつくる三陸地方独特のキリコを教えて貰った。四角い半紙を2つに折って、切っていく。切り落とすところ、切り残したところで絵柄をつくる。ネガとポジの関係。その最中に頭の中にロバとロバの主人がでてきた。急に鼓動がドキドキした。
昨年11月にオープンした南三陸病院を訪ねた。人工透析の最新の機械が20床新規導入されていた。総務課長さんは「まずは病院がないと、街に人は戻ってこない」。玄関には台湾赤十字の碑が建っていた。
翌朝、南三陸の日の出を見ようと、夜明け前から海を眺めていた。雲が赤く染まり出し、海の姿が見えてきた。水面
に小魚の大群が起こすさざなみが見えた。空には大きな黒い雲が現れた。雲が西から東へ流れていく。魚の群れも動いている。
いや、違った。黒い雲が水面に映っている。いや、いや、魚の群れの魚影が空に映っている。何が何を操っているのか、操られているのか。日々の日々の日々の日々…。
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(アーティスト) |
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