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思い出とは不思議なものである。思い出になることを前提に行う行事的な行動もあるが、そうでなくその時その時の瞬間の出会い、出来事が自分の記憶に残っていたことに随分と時間を隔てた後に気がつく。予想外にその時間が蘇ってくるという感覚の類の思い出は、まさか思い出になりうることを、していたその時は全く思ってはいなかったし、その余裕というか、そんな視点ではその時の行動を行ってはいなかった。
福島県立博物館で8年前のことを思い出す。ハートマークを布でつくり生地に貼ったり、縫ったりして、タペストリーを作って行く。日本各地からハートマークが集まってきて、当時の避難所や仮設住宅、仮設商店街に飾られていった。これらの活動は「ハートマークビューイング」と呼ばれた。4月28日に久しぶりに当時参加した人たちが集まってきた。ハートマークビューイングという活動は、3.11を起点としてこれからも継続して行く活動になって行くであろう。つくづく思った。思い出ではなく、継続して行くものなのだと。
8年前なのか6年前なのか、誰かが作りかけていたハートマークの布が箱の中に残っていた。その続きを今日来た人が作っている。そういうことか! と気がつかされる。作り続けていくなかで、その時に集まった人たちが何かを語り始める。震災後に生まれた子供も参加していた。ハートマークを作っていた。博物館の役割をあらたに感じた。歴史を伝えて行く文化施設での物の展示と、ことを伝承して行く役割がある。そんな中でハートマークビューイングは思い出だけにすることはなく、次に次に伝えていっていける。
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