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東京藝術大学が創立130周年を記念して「藝大茶会」なるものが10月に行われています。茶会の全体のテーマを「それゆえに」と題しました。
「悠久の時を経て一時はあり、一時はその先の時の起因となる。わかっているようでわからない間があるから、私たちはそこにいる意味があり、互いを想う。それゆえに、それゆえに。(日比野克彦)」
東京藝術大学の前身である東京美術学校第2代校長、岡倉天心による「茶の本」(1906年)は日本の茶の心の精神を伝えるものとして受け継がれています。藝大茶会は10年前の120周年の際に初めて行われて、今回は2回目となります。
4つの流派の家元席が藝大の正木記念館2階の和室に設けられ、横山大観の先生である東京美術学校初代日本画科教授、橋本雅邦の襖絵(藝大所蔵)が特別
に入れられます。表千家・裏千家・武者小路千家・遠州茶道宗家がそれぞれ10月の週末に1日ずつ、毎日約500人の客人を招いて行われています。
また家元席とは別に「藝大茶席」なるものが設けられています。藝大の教員でもある現代美術家の小沢剛氏が藝大の石膏室(天井の高さは20mくらいある大空間)に大量
の綿を持ち込み、ミケランジェロの石膏像やロダンの石膏像や薬師如来などの石膏像を首まで埋め尽くし、まるで雲のなかに像が浮かんでいるような空間に仕立てました。この「imperfection(不完全)」と名付けられたインスタレーションの中で藝大茶道部のお手前で行われています。そこで使用する茶道具、花入、香合、釜、風炉、敷瓦、水差、茶入、茶碗、茶杓などは全て藝大の工芸科の先生たちがこの席のために製作したお道具です。
私もお茶をいただきました。日頃馴染みの空間なのに、なんとも不思議な感じがしました。お茶をいただくというだけなのに…それゆえに…それゆえに。
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