「クローズ ユア アイズ」というコピーのイベントが会津若松で行われた。会津とアイズをかけているのだが、内容はシンポジウム。いわき出身で、株式会社ぴあの矢内廣さんがこの大会を企画監修した、という最低限の情報を前フリしておいて。
12月のある日矢内さんから電話がかかってきた。「クローズユアアイズ…すぐに会津若松に来てくれ…」。私が会津若松に行くのは高校の修学旅行以来30年ぶりだ。あのときのバスガイドさんと一緒に撮った写
真を思い出しながら、会津に向かった。到着するとそこには20人程のスタッフと1000個のダンボール箱が待っていた。
私は「クローズ ユア アイズ クローズ ユア アイヅ」と叫びながらダンボール箱に閉じている目の絵を描いた。するとまわりのみんなも、箱に閉じた目を描き出した。
そして10日後…。シンポジウムの会場には箱が山積みされ、1000の目がステージ上に現れた。目を閉じて何を想っているのだろうか…。
高校の修学旅行を思い出した。仙台・松島・猪苗代湖・会津若松などのコースだった。野口英世記念館・栄螺堂などを巡った。あまりよく覚えていない。高校2年のころは美術のデッサンに明け暮れていた。現実の時間よりもその先の時間に興味は向いていた。早くここを出て行かなきゃ!という思いが強かった。だから福島に来たときも上の空だったような気がする。
あの時はそのときの自分に対して目を閉じていたのかもしれない、ということを今目を閉じて思い出す。
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