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来年は辰年。龍といえばドラゴンズ。惜しくも日本一を逃したが(私はドラゴンズファン)、そんなことよりも、やはり龍といえば、ブータンと言っていいでしょう。多くの日本国民がそして福島の人が心に残っているのが、ブータン国王の相馬市の小学校訪問の際に語られた龍のお話です。
「自分の中に龍がいる。経験によって成長する心の中の龍。自分の龍を鍛錬して育てていきましょう」。たしかこんなような話だったと記憶しています。私もその前日にブータン国王、お妃にお会いする機会があり、ワンチュク国王の龍を垣間見ることが出来ました。
私は2009年と2011年の2度ブータンを訪ねました。初めて訪れた時にティンレー首相とお会いして、「幸福のためにブータンにおける美術教育の普及を推進していきましょう」と話を交わすことが出来、今年は芸大の学生2人とともにブータンの学校でワークショップを行いました。さらにブータンの美術家を日本に招へいし、横浜で展覧会を行いました。横浜の展覧会ではティンレー首相に見学に来ていただき、来年は再びブータンでアートをテーマとしたプロジェクトを行おうと約束しました。
2009年に初めてブータンに行くきっかけとなったのが、福岡で毎年行われているアジアマンスというフェスティバルです。その時にブータンの町でよく見かける絵がありました。象の上に猿がいて、その上にうさぎがいて、その上に木の実を採ろうとしている鳥が描かれています。学校とか役所とかの壁には必ずといっていいほど、この絵が描かれています。
何の意味があるのか地元の人に聞いたところ、こう教えてくれました。
「ある日、象が木の下で休んでいると猿がやってきた。象は猿に、自分が小象だったころはこの大きな木も自分の背丈ぐらいで体をこすって遊んでいたんだ。すると猿は、自分が子猿だったころは遊べる枝もなくもっと小さな木だったと、そこにウサギがやってきて、私が子供だったころはもっと小さな木で、木の上を飛び越えて遊んでいたと。最後に鳥がやってきて、この木の種を運んできたのは自分だよ、と言いました。こうして1番年下は象となり、象は年上の猿を尊敬して頭の上に乗せ、猿はウサギを敬って頭の上に乗せ、ウサギは鳥を尊敬し頭の上に乗せました。すると高い所にあった木の実を採ることが出来ました。そして上から順番に木の実を渡していきました。こうして4匹は仲良く平和に暮らしましたとさ」
つい最近福岡で壁画を依頼され、この話を思い出して、私なりの4匹の物語の絵を描きました。来年は辰年、自分の心の中の龍を育てていきます。
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