美術館で作品を鑑賞するときに、あなたはどうしていますか?
作者について事前に勉強してから見るようにしている、直感で見る、絵のメッセージを読み取ろうとする、好き嫌いで見る、友達と話しながら見る―などなど、いろいろある。どのように見ようが自由である。でもなんだか解らなくてはいけないような気がして、面
倒くさい。美術館に行って作品見てもよくわかんないから行かない、という人も多くいると思います。
なんか美術館は敷居が高い、苦手だなという人にこそ体験してほしい展覧会を考えました。その名も「ナンヤローネNo.1」です。岐阜県美術館で4月1日から6月5日までやっています。「ナンヤローネ」とは「これってなんやろーね?」。美術館にきて、作品を観て、ふと浮かぶ言葉です。実はこれは岐阜でよく耳にする方言です。けれど、なんだか知らないのが気まずいとか、そんな思いが邪魔をして、口に出せなかったりする。だけど大切な言葉です。そこから作品を通
しての自分と他者とのコミュニケーションが始まります。岐阜県美術館は人と人が作品を通
して触れ合える場としての「ナンヤローネ・プロジェクト」。このプロジェクトは、展覧会、ワークショップ、鑑賞などさまざまな活動に及びます。まずは、このナンヤローネNo.0からです。
この会場に入ると次のような指示が次々と現れます。
(1)ようこそ ナンヤローネNo.0へ木の箱をひとつお持ち下さい。
(2) この作品を見ながら「何かを感じている私」が、いまここにいます。そんな私をこのテーブル上の、たくさんの物から、ひとつ選んで表してみましょう。
(3) 選んだ物は、木の箱に入れて持ち歩きながら、他の作品も見てみましょう。
(4) この作品を見ながら「何かを感じている私」が、またここにいます。そんな私をこのテーブル上の、たくさんの物から、ひとつ選んで表してみましょう。
(5) 選んだ物は木の箱に入れましょう。箱の中で、さきほど選んだ物が出迎えます。続けて他の作品も見ていきましょう(実際には5つの作品に対して行います、ここでは中略)。
(6) 箱の中に集まってきた5つのもの見ながら、作品を見て感じた自分のことを思い出しながら、箱の中をスケッチしてみましょう。
(7) スケッチと木の箱をショウルームに展示してみましょう。
(8) いろいろな人のあんな感じ、そんな感じ、こんな感じ、があります。そして、また、なんか感じている私がここにいます。感じるってナンダローネ。
私自身もナンヤローネNo.0を体験しながら。第2弾! ナンヤローネNo.1を企画中です。
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